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滝川クリステルに学ぶ 左斜め45度の脳科学

左斜め45度の顔が人に与える印象

最近、スマートフォンなどで顔写真を撮影する機会が増えましたが、先頃、魅力的な演出に役立つ研究結果が発表されました。米ウェイクフォレスト大学の研究グループは、左斜めの角度から撮影したバストショットの写真を見ると、見た人は目の瞳孔が拡大するという現象を発見しました。一目惚れをすると瞳孔が大きくなることは以前から分かっていましたが、左斜めから撮影した写真を見ると、それに近い〝愛着〟が脳内で生じるということです。

その理由も明らかになりました。人間の神経は左右が入れ替わって脳とつながるため、顔の左側は脳の右側と関係が深いのですが、この部分は感情を司る働きをしています。そのため、顔の左側には本音が現れやすく、人間味が伝わり魅力的に感じるのです。反対に顔の右側は論理的思考力を司る左側の脳と関係が深いため、冷たい人柄に受け止められてしまいます。また、真正面から顔を見ると、脳は敵対する本能が刺激を受けるため、嫌いな人だと認識しやすいのです。ですから写真を撮影するなら、顔の左斜めの角度がベストだということです。

顔の左右差に対して科学のメスが入ったのは最近のことですが、どうやら一流の芸術家は感性でつかみ取っていたようです。

例えば、「モナリザの微笑」も顔の左側をこちらに向けています。レオナルド・ダビンチの肖像画は圧倒的に左向きが多く、少なくとも彼は左斜めから見た顔の魅力について気付いていたようです。

このテクニックを最も有効に活用したのは滝川クリステルさんでしょう。カメラに対して斜めの姿勢でニュースを読み、「斜め45度のマドンナ」として、一躍、人気キャスターに上りつめました。左斜めの効果が彼女の魅力を一層引き立てたのは間違いありません。

ただし、右斜めに顔を向けたほうが有利な場合もあります。それは他人に論争を挑むときです。右斜めの角度から顔を見ると、論理的思考力を振りかざす冷たい人柄に受け取られる傾向があるのですが、論争をするならむしろ好都合なことです。TPOに合わせ、人間的な魅力を引き立たす左斜めの効果と思考力を演出する右斜めの効果を上手に使い分けてください。

 
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