文化・ライフ

「仕事ではファッションが大事」と言えば、大事なのは中身だと反論されるかもしれない。だが、「仕事では印象(インプレッション)が大事」と言い換えれば、おそらく異論は少ないだろう。「ファッションとは、その人の内面、在り方を表すもの」と考えれば、そのプライオリティは高まるはずだ。本シリーズでは、20年間で2万人以上のファッションをコーディネートしてきた、ファッションスタイリストジャパン(FSJ)の西岡慎也氏が、ファッションとの向き合い方、具体的なテクニックなどを、ビジネスパーソンに向けて伝授する。

男性との意識の違い

 『経済界電子版』の読者は男性が中心かと思いますが、今回は趣向を変えて、女性のファッションについてお話したいと思います。女性の心理を知ることは、男性のみなさまにも大いに参考になるはずです。

 女性は男性に比べて「キレイになりたい」という意識が非常に強いため、化粧を上塗りするような感覚で、服をたくさん持ってしまう傾向があります。

 そんな女性に対して私が必ず聞くのは「自分のことをキレイと言えますか?」という質問です。すると、ほとんどの女性が「言えない」と答えるのです。

 その理由は「自分よりもっとキレイな人がいる」という思いがあるからで、芸能人やモデルさんでも同じように答えます。つまり、他者との比較論なのです。これは、自分が楽しめればいいと考えがちな男性には、あまり見られない特徴と言えます。

 他者との比較をなくして、今の自分に合うもの、今の自分を輝かせるものに意識を向け、「自分がオンリーワンなんだ」と受け入れることができた瞬間に、女性は大きく変わります。そこからスタートして、ファッションや化粧、さらに行動を組み立てなおすことによって、女性たちは本当にキレイになっていきます。

 余談ですが、他者との比較で背伸びをしている女性に多いのが、いわゆる「だめんず」に引っかかってしまうこと。自信がないために、好きになった男性に徹底的に尽くして挙句、結果的に男がダメになるというパターンです。

 女性も男性と同じく、セルフイメージを高めることによって、より幅広く良好な交友関係を築くことができるのです。

 仕事のできる女性ほど注意

 ビジネスシーンでの女性のファッションについても言及してみたいと思います。日本では女性の活躍が叫ばれるようになったのが最近になってからという事情もあり、男性ほどビジネス向けファッションのバリュエーションが少ないのが現実です。

 そこで、ポイントとなるのはインナーです。例えばシャツにフリルやレースなどの飾りが少し付いているだけで、女性らしさを表現できます。

 仕事のできる「ザ・キャリアウーマン」といった雰囲気の方ほど、スーツの下のシャツを黒などの濃い色にしがちですが、これでは相手に冷たい感じを与えてしまいます。たとえば、首元を軽く開けてインナーの白が少し見えるようにしたり、ライトブルーなど明るめの色を入れたりすることで、爽やかな雰囲気を出すことができるでしょう。

 大事な商談のときは極力カラーを押さえたほうが良いとは思いますが、暗めのカラーを重ねて着るよりは、コントラストを入れて爽やかな雰囲気を与えたほうが望ましいと思います。特に黒を重ねると冷たく重い雰囲気になってしまうので、注意が必要です。

西岡慎也のワンポイントアドバイス

西岡慎也ビジネスシーンでは派手過ぎる服装は女性もNGですが、ネックレスなどの小物は上手に使えば相手に好印象を持たれます。ビジネスの場においても、首元のオシャレは女性にとって重要なポイントになってきます。

 (にしおか・しんや)1979年生まれ。茨城県土浦市出身。21歳で米輸入会社ワイルドウエストジャパンに就職し、約4千人のファンを獲得。2001年、セレクトショップ「WITH PREASURE」を独立開業。従来のアパレルの販売方法ではなく、コンサルティングを中心としたコーディネートの手法を確立する。10年にファッションスタイリストジャパンを設立し、多くの著名人、エグゼクティブの顧客を獲得し、現在に至る。
 

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