東京・城南エリアを中心にオリジナル住宅を提供している東京組。良質な素材や優れたコストパフォーマンスが好評だ。2017年3月、日本最大級の木製サッシ工場(青森県十和田市)で新商品「MADOBA」の生産を開始する。
── 家を作るときの部材選びのポイントは。
中野渡 壁や床、ドア、サッシ、キッチンなど、さまざまな部材を組み合わせることで、一つの家は構成されています。当社はどのような部材をどこに使えば快適で長持ちする家が作れるかということを第一に考えています。残念ながら、ハウスメーカーにはそうした考えが見受けられません。
オリジナル素材を使うとコストが上がると指摘されることが多いのですが、素材の一つ一つを比べると、価格的にも安く、性能的に優れているのはオリジナル素材のほうですね。
── 今、力を入れている事業は。
中野渡 現在、青森県十和田市で国内最大規模となる木製サッシ工場を建設中で、来年3月から新商品「MADOBA」の生産を開始します。ヨーロッパをはじめ、韓国や中国でも窓断熱性能の最低基準が設けられていますが、日本には存在しません。そのため、日本は窓の後進国ともいわれており、なかでも住宅部品の中で最も立ち遅れているのはサッシだといわれています。
お客さまも大手メーカーが作っているからという理由で木製よりもアルミ製のほうが優れていると考えがちです。しかし、断熱性能の目安となる断熱性や熱貫流率を比較しても圧倒的に優れているのは木製サッシです。新工場が完成すれば大量生産が可能になるので、今後は大幅なコストダウンも実現できます。
── 今後の展望について。
中野渡 最終的な目標は城南エリアのスタンダードになる家を作ることです。
また、新工場の操業開始後は、新商品「MADOBA」の生産を本格化し、広く普及させていきたいですね。そして、良質な素材を使った良い家を今後も作っていきます。
【会社データ】
東京組
設立●1993年11月
資本金●1億円
従業員●125人
所在地●東京都世田谷区