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手数料目当てはNG 金融機関に行動指針を策定――金融庁

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金融庁が、銀行などの金融機関に対し、顧客の利益を最優先にした金融商品の販売や情報提供を促す行動指針を策定する方針を打ち出した。金融庁は、金融機関が目先の利益を優先し、手数料の高い金融商品を売りつけるようなケースが増えているとみており、指針に沿って顧客サービスを改善してもらうことで、「貯蓄から投資へ」の流れを後押しする。

行動指針の原案では、金融機関が取り扱う金融商品やサービスの手数料を顧客に明確に示すことなど7項目を柱とした。指針に沿った金融機関の取り組み方針の公表や、定期的な見直しも求めた。

手数料の開示対象としては、貯蓄性が高い生命保険や投資信託だけでなく、株価に連動して利回りが変わる「仕組み債」など高リスクの金融商品まで幅広く想定している。

投資信託などの金融商品では手数料を明示しなかったり、顧客が支払う費用が何に関する費用なのかが分かりにくいものも多い。指針案は費用の「名目を問わず」、どのようなサービスの対価なのかなど、詳細について顧客に情報提供するよう求めた。

また、金融商品を開発する運用会社と、それを販売する金融機関に資本関係がある場合、顧客の利益よりもグループの利益を追求しやすくなる可能性がある。こうした「利益相反」を避ける管理体制も求める。

従業員への動機付けの適正化も盛り込まれた。手数料目当てに同じ顧客にさまざまな商品を売り買いさせる「回転売買」をなくすため、商品をどれだけ売ったかでなく、どれだけ顧客の残高を増やしたかで従業員を評価するよう提案した。

金融庁は指針で顧客目線を促し、国民の安定的な資産形成につなげる。指針を実施しない場合は、その理由を説明させ、実効性を確保する考えだ。

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