自社サイトでの家具EC事業からスタートし、催事販売やセール情報ポータルサイトを運営。家具、寝具小売店の集客支援も手掛けるヘヤゴト。環境保護や資源リサイクルの重要性が高まる中、家具修理事業や、独自のプラットフォームを活用したCtoCの中古家具のマッチングサービスも開始した。
収益ありきではなく経営理念の実現を重視
新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務などで家にいる時間が長くなると、部屋のインテリアに目が行く機会が増える。テレワークに合った家具を探したり、気分転換に断捨離や模様替えを行う人も多い。
「当社でもコロナ禍で問い合わせが増え、現在はお客さまとオンライン商談ができる、オンラインコールセンターの仕組みも整備しているところです。AIを使ったシステムの強化を考えていましたが、コロナ禍で人との対話を望む傾向が高まったのは新たな気付きでした」と語るのはヘヤゴトの宮島一郎社長だ。
ヘヤゴトは家具インテリアのECおよび家具催事販売事業「KAGOO」(カグー)と、全国の小売店の集客支援サイト「SEILOO」(セイルー)、これらを統合するポータルサイト「HEYAGOTO」(ヘヤゴト)を運営する。
「これからは、新品家具のみを売るのではなく、リフォーム、リサイクル、リメイクの『RE計画』を推進していきます。環境保護は企業の宿命です。インターネットを通じて、エコ活動できるサービスを充実させていきます。家具のリサイクルは洋服ほど進んでいないのが現状です。物が大きければ高額な配送料がかかりますし、捨てるのもお金がかかる。でも思い入れのある家具をリメイクして新品同様に使ってもらえれば、お客さまの感動と満足度は100%になります。大型家具を適正な料金で配送できるよう、全国の物流会社との提携の整備に力を注いでいます」
ヘヤゴトの従業員数は15人だが、労働生産性が高く、一人一人の裁量権が大きいのが特徴だ。少数精鋭で、社内で賄えない事業はアウトソーシングを活用している。
「採用では即戦力にはこだわらず、前職のキャリアはさほど重視していません。それよりも人柄が第一。チーム内で自分の役割を果たし、協調性を持って働ける人を集め、組織を強くすることが採用のポイントです。いつの時代も強い会社には組織力がある。チームに収益をもたらしてくれた人には、報酬で評価していきます」
また強い組織をつくるためには、「収益ありき」の考え方は危険だという宮島社長。
「当社は経営理念の実現によって収益を上げています。消費者が満足度の高い買い物ができるよう、インテリア全般の情報を提供することに使命感を持っています。しかし、収益最重視の会社になってしまうと、経営理念が崩れてしまう恐れがある。質の高い組織を目指すために、収益ありきではなく、経営理念に共感してくれる人材を求めています」
チャレンジ精神を求め起業したい人も歓迎
ヘヤゴトの社員は、インターネットやインテリア・家具好きであることは当然として、固定観念にとらわれず、新しいサービスを生み出していくことも求められる。宮島社長は社員が将来的に起業することも歓迎だと語る。
「目的意識を持って働くことができ、チャレンジ精神が高い人は、周りの人間にも良い影響を与えます。そのため、起業したいという人も積極的に採用しています。退職後、パートナーシップを組んだり、互いのビジネスにプラスになるのであれば大歓迎です。子会社の社長をやりたい人がいれば任せたい。現経営陣の時代が終わっても、会社という母体は永遠であるという考えを代々引き継ぎたいので、当社を盛り上げてくれる人材にはどんどん仕事を託していきたい」
緊急事態宣言中、リモートワークを行ったことで、フェース・トゥ・フェースのありがたみが分かったという社員が多かったのも、組織の結束の強さを示している。
「『早く皆に会いたい』という社員が多く、チームづくりがうまくいっているのを実感しました。当社は中小企業ながら、年5日の有給休暇取得や残業規制に随分前から取り組んできました。残業の上限を定め、限られた時間の中でパフォーマンスを上げないと人事査定に響くと社員には伝えています。現在はフレックス制で、オン・オフのメリハリを付けた働き方ができるので、当社の経営理念に賛同できる人には働きやすい職場ではないかと思います」
会社概要 設立 2004年12月 資本金 4,460万円 所在地 東京都品川区 従業員数 15人 事業内容 家具インテリアのポータルサイト運営事業、インターネット広告事業、家具オンライン通販サイトおよびO2O家具催事販売事業 https://heyagoto.co.jp/ |
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