経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

PMSと専門家のサービスの融合で大手企業から選ばれ続ける 森川勇治 ウェッブアイ

森川勇治 ウェッブアイ

ウェッブアイのプロジェクトマネジメントシステム(PMS)は、建設、エネルギー、重工業、製造業、ソフト開発業などさまざまな大手企業で採用され、プロジェクトを成功に導くために欠かせないものとなっている。同社製品が選ばれ続ける理由を森川勇治社長に聞いた。(雑誌『経済界』2024年12月号「総力特集 強い組織の流儀」より)

森川勇治 ウェッブアイ
森川勇治(もりかわ ゆうじ) ウェッブアイ

国際的なPMS提供企業による日本でのPMS普及に携わった後、同僚と共に同社を設立した森川社長。現在は大手企業を中心に顧客は2千社を超えるが、事業を軌道に乗せるまでには時間がかかったという。

「プロジェクトマネジメントのソフトは海外で開発されたものが主流で、国内で開発したソフトが受け入れられるまで10年を要しました」

同社が業績を伸ばすために行ったのが、ソフトと専門家の融合だ。

「プロジェクトマネジメントシステムがいくら優れていても、お客さまが使いこなせなければ無意味です。当社は代理店を通さないダイレクト販売で、ソフトと専門家のサービスを融合させているのが強み。約98%がリピーターです」

有明にオフィスを構え、東京オリンピック開催時の混雑に備え、早くからリモートワークやオンライン教育を進めていたことが功を奏した。

「コロナ禍でも慌てずにリモートワークに対応でき、それが競争力となりました。求人への応募も増え、採用倍率は100倍を超えました」

主力製品「工程’s Orario」は、プロジェクトの工程を管理するソフトで、現場で仕事をした人にしか分からないノウハウが凝縮されている。さらに「工程’s クラウド」を使うと、企業間でプロジェクト(工程)情報を簡単に共有できる。

「自社のサービスだけでなく、他社のサービスもつなげて使っていただけます(繋がりクラウドサービス)。会社をまたがる大規模プロジェクトでも、現場の人がスマホから進捗をすぐに確認でき、編集して印刷することも可能です」

AIの発展により環境の変化が進む中、経営者のみに頼るビジネスモデルでは生き残れないと森川社長は考えている。

「速いスピードで学習し、変化できる組織が21世紀の強い組織の条件です。そのためには個々の社員が生み出した事業が協調し合うことが大切で、当社は自走型学習組織を目指し、知識と経験を社内で共有するシステムを実現しています」

多忙な中、東北大学大学院で技術社会システムを学んでいる森川社長のまじめな姿勢も従業員の励みになっているようだ。 

会社概要
設立●2000年2月 資本金●5,000万円
本社●東京都江東区 従業員数●209人
事業内容●プロジェクトマネジメントに喜びを生み出すサービス(含む最高級プロジェクトマネジメントシステム)の提供
https://www.webi.co.jp/