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ジョン・スカリー(アップルコンピュータ 元社長・元CEO)

「リスクを恐れない人に勝つことはできない」

 スカリー氏は1939年、アメリカ・ニューヨーク市生まれ。ペンシルベニア大学ウォートン大学院でMBAを取得した後、広告代理店に勤務するものの、ペプシコーラの要職にあった義理の父親の誘いで同社へ転職。マイケル・ジャクソンをCMキャラクターに起用したり、ブランド名を隠した複数のコーラを飲ませてペプシコーラの美味しさを伝える「ペプシチャレンジ」のCMなどで売り上げを伸ばし、1977年、社長に就任した。

 1983年、アップル社の創立者であるスティーブ・ジョブズ氏に請われて、同社の社長に。ジョブズ氏のラブコールは1年半にも及び、「このまま一生、砂糖水を売り続けたいのか、それとも私と世界を変えたいのか」という口説き文句が決め手になったという話は有名だ。

 二人のコンビはダイナミックデュオと呼ばれたが、1986年にスカリー氏がCEOになった頃から対立が深まっていく。そして、ついにジョブズ氏はアップル社を去ることに。しかし、スカリー氏も、その後、開発に力を入れたPDAの「ニュートン」の売れ行きが思わしくなく、会社を追われることに。ただし、アップルを退社した後は投資コンサルティング会社「スカリー・ブラザーズ」を起業して成功を納めている。

 掲出の言葉は、言い換えれば、勝とうと思えばリスクを恐れるなということ。ただし、リスクの大きさを見極めるのもリーダーの役目。闇雲に突進するだけでは部下はついてこない。[提供:経営プロ]

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