「覚悟」はどこから生まれるか
先日は、「覚悟を決めれば応援者が現れる」という話をした。私自身の経験がベースになっている。
6千万円という途方もない借金をしている人間を雇った時、どう処理をつけたらよいか迷い、メンターに相談した。そうしたら、「自分でその借金を背負う覚悟を持て」と、一喝された話だ。
おかげで覚悟ができたのだが、話はそれで終わらず、メンターは他の事業家に、私を紹介してくれた。
おかげで年収が1億円を超える人たちが、次々とお客さまになり、その人たちがまた別の方に縁をつないでくれたのだった。
まさしく今日の私は、あの時、一つの「覚悟」をすることによって、出来上がったと言ってもよい。
それほどまでに、人間にとって「覚悟」は重いし、その波及効果は大きい。
今日は、その「覚悟」とはどういう行動や意識なのかについてお話ししたいと思う。
会社員であれば、希望しない部署への移動や転勤、会社そのものの倒産、リストラ……などということが、いつ起こるか計ることができない。
いや、計ることもできないが、こういった逆境や苦難は、誰でも避けたいものだ。しかし、サラリーマンであれば、100%これを避けた生き方はできない。
稼ぐ人の思考はすべて「自責」思考だ
問題は、不運に遭遇したとき、これをどう捉えるかである。
年収1億円以上稼いでいる人は、不運をことごとくチャンスに変えている。そうして、さらに成長し、億単位の年収を稼いでいる。
それはなぜか、である。
ところで、起こった不運を他人のせいにするのが「他責」、自分のせいだと考えるのが「自責」ということは、ご存じだろう。
1億円以上稼ぐ人の思考の根底にある共通点は、常に「自責」である。
社員を雇っている経営者であれば、100%が自分の責任と思っていなければ、とてつもない年収を稼ぎ続ける人にはなれない。
社員にやる気がない。
社員が休みがちだ。
スタッフが育たない。
社員の営業成績が上がらない。
こうしたことのすべては、そういう境遇しか与えられない経営者の責任だと考える。これが自責の思考である。
夫婦関係でも同じだ。
すれ違いがあったときに、相手のほうが悪いと思うから、問題が起きる。
すべては自分のせい これが報酬を呼び込む
しかし、奥さんが食事を作らないとすれば、奥さんをそのような気分にさせている自分が悪いのだ。
奥さんの機嫌が悪い。
それも自分が悪いのだ。
もしかして、「ただいま」の自分の声が暗かったのかもしれない。全部自分が悪いのだと、まずは思わなくてはならないのである。
そうすれば、自然と解決策が生まれる。
ところが、相手のあそこが悪い、ここが悪いと言い出すと、何の解決にもならず、同じ諍いを繰り返すばかりとなる。
そのような行動は、自分にとっての新しい気づきもなければ、人間的な成長もない。すなわち、稼げないのである。
目の前にある問題は自分が引き受けていくしかない、そう思えば、すべてに向き合うことができる。
やり方を変えなくてはならない、考え方そのものを変えなくてはならない、と気づくのである。
まずは、すべて自分のせいであると受け止める。ただそれだけで、前向きな行動が生まれ、とてつもない報酬を呼び込むのである。
今号の流儀
「責任」はすべて自分、と腹を決めれば次の行動が分かる。
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