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エンジニアのスキルを可視化し採用のミスマッチを防ぐコーディング試験サービス ハイヤールー 葛岡宏祐

ハイヤールー 葛岡宏祐

ハイヤールーはオンラインによるコーディング試験サービス「HireRoo(ハイヤールー)」を提供する。エンジニアの技術力を定量評価し採用のミスマッチを防ぐサービスだ。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進のための優秀な人材の確保が期待できる。(雑誌『経済界』2022年9月号より)

ハイヤールー 葛岡宏祐
ハイヤールー 葛岡宏祐

ハイヤールーを創業したのは26歳の葛岡宏祐代表だ。バックパッカーとして世界を一周した後、独力でプログラミングを学びiOSのアプリを開発。3カ月後に旅行アプリをリリースした。その後、ベンチャー企業を経て、AIエンジニアとしてディー・エヌ・エーに入社。メルカリに転じた後はエンジニアチームのリーダーとして活躍した。メルカリ在籍中の2020年12月に立ち上げたのがハイヤールーだ。葛岡代表は次のように話す。

「起業のきっかけは、メルカリ転職時に経験したビッグテックでの選考プロセスでした。オンラインコーディング試験選考を通過した後、シンガポールオフィスで実施されたオンサイトインタビューは1日8時間に及び、エンジニアの技術力を見極める徹底した姿勢を強く感じました」

DXを推進するための強い組織をつくりたいが、ポジションに合った高い技術力を持つ人材を採用するノウハウがない。そんな企業に手軽にコーディング試験を取り入れてほしいと考え、同社の設立に至った。

エンジニアの採用プロセスにおける課題には、経歴や資格だけでは分からない技術力の定量化と評価、コミュニケーション能力の評価や応募者間の比較などがある。こうした課題に応えるため、ビッグテックが実践しているコーディング試験を低コストで導入することにより、技術力の定量評価・比較・スクリーニングが容易にできるようにした。

22年1月に正式版をリリースした「HireRoo」は、既にスタートアップから上場企業まで幅広い企業に導入されており、導入企業数は約50社、累計選考数は3千件を超えている。

導入企業の一つに製造業の受発注プラットフォームの開発・運営を行うキャディがある。グローバル展開を目指す同社は、海外人材の採用に際しコーディング試験を行うことで、選考の負担を軽減しながら優秀な人材を採用することに成功した。

ハイヤールーは創業2年目の今期、コーラルキャピタルやディー・エヌ・エー傘下のデライトベンチャーズから出資を受け開発体制を強化する。国内市場の開拓に加え、24年をめどに海外進出を目指している。 

会社概要
設立 2020年
資本金 2,699万円
本社 東京都渋谷区
従業員数 9人
事業内容 コーディング試験サービスの提供
https://hireroo.io/