eclore(エクロール)は、SEOサービス「ランクエスト」とBtoBのマッチングサイト「EMEAO!(エミーオ)」の2つの事業を柱に中小企業を支援する企業だ。その実績で顧客から高い評価を獲得している。(雑誌『経済界』2023年5月号「注目企業2023」特集より)
eclore 社長 宮島 隆氏
サイトの記事を内製化高品質なSEOで他を圧倒
「ランクエスト」の特長は大きく3つある。まず一つは、目標設定から施策実行、改善までをワンストップで手掛けることだ。
「一般的なSEOサービスでは、指針は示されるものの実務は自分たちでやらなくてはならないものがほとんどです。しかし、それでは予算も人的資源も限られている中小企業がPDCAを回し続けるのは難しいでしょう。『ランクエスト』はSEOに関する全てを私たちが遂行し、お客さまと共に走るサービスです」と宮島隆社長は語る。
2つ目の特長は、記事を執筆するライターを自社で抱えている点にある。ウェブサイトのライティングでは、SEOにマッチさせながら内容的にも質の高い記事を書く必要がある。そこで同社ではライターを社内で育成し、記事の質を担保できる体制を整備している。
もう一つの特長はその価格だ。
「サービスの内容がどれだけ充実していても、手が届かなくては意味がありません。私たちは中小企業を応援しているので、リーズナブルな価格設定で提供しています」
一方の主力事業である「EMEAO!(エミーオ)」は、専門業者を紹介するBtoBのマッチングサイトだ。
「新しい業者を探す際、なじみのない業界となると勝手が分からないものです。そんな時、私たちがコンシェルジュとなり、希望条件や要件に即した複数の優良な登録業者を選び、ご紹介するサービスです」
「EMEAO!」に登録できるのは、第三者機関の厳しい審査基準にパスした業者に限られ、登録後もチェックを怠らない。各業界特有の商習慣を把握した専任のコンシェルジュが業者とユーザーとの仲立ちを務めるため、マッチングの精度に定評がある。ユーザーのサービス利用料は無料で、紹介を受けた登録業者から紹介手数料や成約時報酬を得るビジネスモデルだ。登録業者とユーザーは、共にサイト開設以来、右肩上がりで増加。質の高いサービスの提供に尽力した成果は数字となって確実に表れてきている。
「適切な業者をアサインするのがポイントです。『EMEAO!』と他の一括見積りサイトとの相違点は、優良な業者を鑑定するコンシェルジュの存在と質にあります。私たちはこのサービスを10年続けているため、経験値でも他を圧倒しており、これがご満足いただけている理由と自負しています」
また、SEOを手掛けている同社だけに、問い合わせを引き寄せる力も他を大きく引き離している。
「広告の運用も併用して問い合わせを集めています。10年の経験から市場の動向や世の中の潮流が把握できる。これも『EMEAO!』のストロングポイントと言えます」
今後、「EMEAO!」を多様な人が集まる場にしていきたい、と宮島社長は話す。
「多くの人を集めるためには、有益な情報を提供しながら、さまざまな困り事に対する解決法を随時提案できるメディアになる必要があります。まずは、私たちの得意領域であるマーケティングの分野から進めています」
高速PDCAを回し改善と成長を実現
2022年6月にecloreの社長に就任した宮島氏は、公認会計士としての顔も持っている。4大監査法人の一つであるKPMGでは、10年間にわたって会計士の立場からさまざまな企業にコンサルテーションを行ってきたという。18年にecloreの前身企業に参画してからは、それらの経験を生かしてウェブマーケティング業界に風穴を開けるべく、組織風土の改革に取り組んできた。
「顧客ニーズに徹底的に応えた結果、1億円以上の増益を実現することができました。社員の皆が活躍することで、会社全体が目覚ましく成長しています」という言葉通り、多くの顧客と対話し、そのニーズや市場動向と向き合いながら適切なマーケティング施策を実施。どの競合他社よりも早いスピードでPDCAを回すことによって、改善と成長を実現している。
ウェブマーケティングやSEOの重要性があらためて注目を集める中、この分野のエキスパートである同社の重要性はますます高まりそうだ。
「今後はこれまで蓄積してきた社内外のデータを活用した集客手法でさらに高速PDCAを回し、あらゆる手法やメディア、そして顧客となる中小企業に対してデータドリブンマーケティングを定着化させ、集客に革命を起こし続ける企業を目指します」
会社概要 設立 2008年1月 資本金 5,000万円 本社 東京都新宿区 従業員数 60人 (2022年6月現在) 事業内容 ウェブマーケティング事業、ビジネスマッチング事業 https://eclr.jp/ |