政治・経済

 2017年4月に消費税率を予定通り10%に引き上げるかをめぐり政府・与党内で疑心暗鬼が広がっている。安倍晋三首相らが内外の有識者と世界経済情勢について話し合う「国際金融経済分析会合」で、講師を務めた学者から消費税再増税の先送りを求める主張が出たためだ。財政再建のため増税を確実に実施したい財務省は火消しに躍起だ。

 「私どもとは見解が違う」。麻生太郎財務相は3月17日の参院財政金融委員会で、前日の分析会合でノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大教授が安倍晋三首相に消費増税の延期を提言したことについてこう述べ、予定通り増税すべきだとの考えを示した。スティグリッツ氏の発言は「世界経済の収縮にお墨付きを与えた」(与党幹部)ともいえ、首相は再増税を延期するとの見方が急速に広がり始めている。

 ただ、そうした延期論の高まりについて、麻生氏同様、石原伸晃経済再生担当相も3月18日の会見で「日本も世界経済も不透明な部分はあるが、緩やかな回復基調にある」と述べ、先送りには否定的な考えを示した。再増税は予定通りか、それとも――。政府・与党内でも首相の腹の探り合いが、当面、続きそうだ。

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