政治・経済

20170321_SAWADA

(さわだ・ひでお)1951年生まれ、大阪府出身。73年に旧西ドイツ・マインツ大学経済学部に留学。帰国後の80年、新宿で旅行会社を開業(現エイチ・アイ・エス)。このほかスカイマークエアラインズ、エイチ・エス証券、モンゴルのハーン銀行など、数々の事業を手掛ける。2010年4月ハウステンボスの社長に就任した。(Photo:長島和美)

―― 昨年12月にIR推進法案が可決しました。ハウステンボスも候補地として手を挙げていますが、下馬評では、東京や大阪、横浜など、大都市圏が有望視されています。

澤田 ハウステンボスの経営は順調で利益もきちんと出ています。ですからIRに頼る必要はありませんが、長崎県や佐世保市が積極的に取り組んでいますので、一緒になって誘致に取り組んでいます。

 IRは地方都市にこそ置くべきだと思っています。世界を見渡しても、首都にIRのある国はほとんどありません。ある程度、大都市と離れたところにある。アメリカのラスベガスもそうですし、マカオにしても上海から距離があります。ヨーロッパも同様です。

 地方創生を安倍内閣は掲げていますし、IRはそのための有効な手段です。地方の発展に寄与するという趣旨からしても、やはり地方にあったほうがいい。

 カジノを解禁するにあたり、問題になるのはギャンブル依存症対策ですが、人口密集地との距離が近ければ、当然、足を運びやすい。でも地方にあれば、そこに行くまでに時間も費用も必要ですから、抑制効果があります。その点からも、地方にあるほうが望ましいのではないでしょうか。

―― ハウステンボスの強みはなんでしょうか。

澤田 ハウステンボスは東京ディズニーリゾートの1.6倍の敷地があります。しかも国際級のホテルを園内に持つなど、IRに必要な設備の多くが既に備わっています。ですから、新たに土地の手当てをする必要もなく、投資額も抑えることができます。

―― 日本には最大10カ所のIRが誕生します。当然、優劣も出てきます。その競争にも勝たなければなりません。

澤田 国内にそれだけの数が必要かどうかは疑問ですが、国内だけでなく国際的な競争も起きてきます。マカオやシンガポールだけでなく、アジアには数多くのIRやカジノがあります。むしろカジノのない国のほうが珍しい。ですからカジノがあるから人が来るという考えではいけません。カジノありきではなく、まずは独自のエンターテインメントで観光客を呼んでくる。カジノはあくまで付加価値です。その意味でも、ナンバーワン、オンリーワンのエンターテインメントを提供してきたハウステンボスほどIRに向いている場所はありません。

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