文化・ライフ

20代、30代の頃はそれなりに流行に合わせた服装をしていたが、40代になっても同じような格好をしているとイタイ中年に見られてしまうことがある。40代以上の男性が注意すべきファッションのポイントとは。ファッションスタイリストジャパン代表取締役の西岡慎也氏が解説する。

西岡慎也氏プロフィール

(にしおか・しんや)1979年生まれ。茨城県土浦市出身。21歳で米輸入会社ワイルドウエストジャパンに就職し、約4千人のファンを獲得。2001年、セレクトショップ「WITH PREASURE」を独立開業。従来のアパレルの販売方法ではなく、コンサルティングを中心としたコーディネートの手法を確立する。10年にファッションスタイリストジャパンを設立し、多くの著名人、エグゼクティブの顧客を獲得し、現在に至る。

 

仕事ができるかどうかはファッションにも表れる

 「仕事ができるかどうか」という部分とファッションの関係性については、年配の方ほど顕著に表れる傾向にあります。一般的に、仕事ができる人ほど若い人たちの素直に話を聞くことができますが、それがファッションにも表れるからです。

 年を重ねて、自分という存在が確固たるものになればなるほど「他人軸」より「自分軸」が強くなっていきます。服についても「自分はこのブランドのこういう服装が好き」という考えが強くなっていくのです。

 実はこれが落とし穴で、この態度を崩さない限りどんどん老けこんでいくことになります。そこで「自分はこれが好きだけれど、違うものも教えてほしい」と言える人は、新しいものを取り入れて若い人たちのエネルギーを吸収できるので、いつまでも若々しくいられるのです。

 ビジネスに関しても同じことが言えます。40代、さらには50代や60代になっても「年功序列はない」と言い切れるのは、素直な性格の人です。素直な人ほど、若者の良い部分を取り入れて仕事に反映させています。例えば、パソコンやスマホの操作など、若い人たちから教わる人のほうが仕事がスムーズなのは言うまでもないでしょう。

 そして、自分のやり方にこだわる人たちほど、「近頃の若い者たちは」が口癖になってしまうのです。

 私のお客さまに、もう70代になる経営者の方がいらっしゃいます。非常に素直な方で、ファッションに関して3割は自分のこだわりを持っていましたが、私のアドバイスを7割は取り入れていただけました。

 すると、若い従業員たちから「若い」「お洒落」と褒められるようになり、行動範囲が広がって、歌や踊りやマジックにまで挑戦するようになりました。行動範囲が広がることによって、奥様との関係も深まったとのことです。

 年配になって、こだわりが強くなるのは決して悪いことではありません。ただ、何に関しても「こうでなければならない」という思いが強すぎると、自分の世界を狭めてしまうことになるのです。

 

40代を超えても新たなファッションを取り入れる姿勢を

 

 逆に若い人たちの中にも、視野の狭さがゆえに頑なになってしまう人も見受けられます。

 例えば、誰かに「お洒落」と言われたことによって、そこで留まっているようなケースです。褒められたことに満足せずさらに成長できる人は、若くてもやはり他人の話をきちんと聞ける人なのです。

 自分を成長させたいと思ったら、買わなくても良いから老舗ブランドの店舗に行ってサービスを受けてみる、店員さんに教えてもらうといった行動をとることが大事です。若い人が年配の方に教わることも、当然ながら数多くあるからです。

 「自分はこれでいいんだ」と言いながらも、ほとんどの人は他人の目が気になっているものです。自分のこだわりは3割程度に留め、7割は新しいものを試すといった姿勢で、ファッションと自らの価値向上を目指してみてください。

 特定のブランドが好きなのは悪いことではないですが、往々にして新しいものが目に入らなくなります。それぞれのブランドで強みが違いますから、例えば全身1つのブランドで統一するといったことは避けてほしいと思います。例えば、アルマーニが強いのはやはりウェアであって靴ではありません。単なるブランド好きと思われないように、視野を広く持ってそれぞれのブランドの意義をぜひ学んでみてください。

 

40代以上の男性が身に着けるべきシャツとは

 

 40代以上の人がついやりがちなのが、10代や20代の若者向けの服をずっと着続けてしまうことです。特にカジュアルの服装でこの傾向は顕著です。

 自分が20代の頃に流行った服装を見直さずにきたのが原因ですが、若者向けの服はトレンド性が強いので、周りからはお洒落と言われることもあるのでしょう。

 ただ、そうした服装は実は「品がない」とか「年齢不相応」と思われることも多いので要注意です。顔が40代なのに服が幼いというミスマッチは、往々にして見かけます。

 40代以上の方がシャツを選ぶときは、特にデザインに気を付けてください。プリントが入っているシャツなら、せめてワンポケット付いているものを選ぶといった配慮が必要です。

 プライベート感を満喫するために、文字入りのシャツなどを着たくなることもあるかもしれませんが、ものによってはロゴが1つ入っているだけで安っぽく見えてしまいます。

 海外でちょっと楽しみたい、といった動機があるときはプリントTシャツでも構いわないでしょう。でも、国内でファストファッションの店で購入した柄物のシャツなどを着ていると、他人と被って恥ずかしい思いをすることもあります。それなら無地のほうが余程マシなのです。

 そこそこ価格が高いものを着て、他人と差をつけようとするのもあまり好ましいとは言えません。中途半端な差別化によって、あわよくば異性にモテようとする空気を周囲が感じてしまうからです。それならば、ハイブランドの無地、あるいはワンポイントが入った程度のシャツを着たほうが良いでしょう。

 他人と差をつけようとして年齢不相応になるくらいなら、ヘインズのVネックのTシャツにデニムのパンツ、シンプルなネックレスくらいで丁度良いと思います。あまり派手なアクセサリーは女性に不評だと以前書きましたが、小ぶりなペンダントくらいなら問題ありません。

 地味すぎず、かと言ってチャラチャラしすぎない「ちょいチャラ」程度のころ合いが、実は最も好感度が高いのです。

 

フォーマルで幼く見られないために

 

  一方、フォーマルではジャケットの着丈がポイントになります。

 丈が短すぎると幼く見えますし、長すぎるとオジサン感が出てしまいます。お尻の半分より下の部分が、少し隠れるくらいの長さがベストです。

 また、タイトすぎるジャケットも、幼さが出てしまうのでNGです。童顔で実年齢より若く見られる方も、40代以上であればそれなりの服装を心がけてください。

  一方、フォーマルではジャケットの着丈がポイントになります。

 丈が短すぎると幼く見えますし、長すぎるとオジサン感が出てしまいます。お尻の半分より下の部分が、少し隠れるくらいの長さがベストです。

 また、タイトすぎるジャケットも、幼さが出てしまうのでNGです。童顔で実年齢より若く見られる方も、40代以上であればそれなりの服装を心がけてください。

 

 西岡慎也のワンポイントアドバイス

 

 自分のやり方で成功した経営者などが、他人の話を聞かずに失敗するケースは多々あります。本当の意味で成功している経営者は、素直に他人の言うことを聞いて真似ることに抵抗がありません。ファッションに関しても同じことが言えます。「素直さ」という内面が服装として外側に表れれば、好感度は上がることでしょう。

 

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