「仕事ではファッションが大事」と言えば、大事なのは中身だと反論されるかもしれない。だが、「仕事では印象(インプレッション)が大事」と言い換えれば、おそらく異論は少ないだろう。「ファッションとは、その人の内面、在り方を表すもの」と考えれば、そのプライオリティは高まるはずだ。ファッションスタイリストジャパン(FSJ)でスタイリストを務める吉川浩太郎氏が、ファッションとの向き合い方、具体的なテクニックなどを、ビジネスパーソンに向けて伝授する。
吉川浩太郎氏プロフィール
違うクリーニング店にワイシャツを1枚ずつ出して判断
前回の続きで、ワイシャツは何枚くらい持っていればいいかという話ですが、独身男性でアイロンをかける時間がないという方であれば、7~8枚あっても足りないのではないでしょうか。私の場合、結婚前は14枚ほど持っていました。休みの日にまとめて1週間ぶんをクリーニングに出し、翌週取りに行くということを繰り返していました。
そうなると、クリーニング屋さん選びが大事になります。あまり深く考えずに、家の近所の店に出す方も多いかと思いますが、たとえば店によってはボタンが割れて戻ってきたりすることもあります。ボタンが割れるということは、プレスやアイロンの工程でかなり強い力が加わっているということですから、何度もそういうことが起きるようなら、その店はもう使いません。
良いクリーニング屋さんを見分けるポイントは、やはり仕上がり具合です。何店舗か比べてみると分かりますが、店によってはノリが効きすぎてシャツがバリバリの状態になり、肌触りが不快になった経験はないでしょうか。見た目を良くするためかもしれませんが、そうした店は避けた方が賢明でしょう。
私の場合、引っ越ししたらまず、近所の何店舗かにシャツを一枚ずつ出し、仕上がりが一番気に入った店をその後も使い続けることにしています。シャツのクリーニングは上手いけどスーツは下手、というケースはほとんどないと思いますので、まずはシャツを出して実力を見極めるようにしています。
クリーニング店からもらったハンガーはどうする?
よく言われることではありますが、クリーニングから戻ってきた服に掛かっているビニールはすぐに外してください。
「お渡しするまでにちゃんと汚さずに扱っています」と、きちんと示して安心してもらうこと以外に、ビニールが掛かっている実効的な理由は特にありません。通気性が悪くなるので、持ち帰ったら外して保管するようにしてください。
また、クリーニング屋さんから持ち帰ったハンガーがたまってしまって困る、という方がいらっしゃるかもしれませんが、店に返せば有料で引き取ってもらえたりポイントがもらえたりする場合もあります。案外知らない方が多いので、お店に尋ねてみると良いでしょう。
クリーニング店の選び方ワンポイントアドバイス
クリーニング屋さんは料金ではなく仕上がりで決めた方が、シャツを傷めずに長く着られるので、結局安上がりになることもあります。また、「料金が高いから上手で安いから下手」とは必ずしも言えないので、ご自身でしっかり見極めてお店を選んでください。
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