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ヨガで世界に貢献するインドのソフトパワー

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モディ首相の提案を受け「国際ヨガの日」が制定へ

 ヨガは世界に対するインドの古代伝統の貴重な贈り物で、5千年以上の歴史がある。ヨガは心と身体、思考と行動、抑制と達成との一致、人間と自然との調和などを具体化した、健康と幸福に対する心身一体的アプローチである。運動ではなく、自己、世界そして自然との一体感を発見することを目的とするものだ。

 「国際ヨガの日の採択に向けて共に取り組もう」――これは、インドのナレンドラ・モディ首相が、2014年12月11日に国連総会の場で行った演説である。モディ首相はさらに、6月21日を国際ヨガの日として宣言するよう国連に提案した。これは、その時期に多くの国で昼と夜の長さがほぼ同じになるからである。

 国連はモディ首相の提案を受け入れ、6月21日を世界ヨガの日と宣言した。これを受けて、15年6月21日に初めての国際ヨガの日が世界中で施行された。モディ首相や84カ国からの多数の政府高官を含む3万6千人を超える人が、ニューデリーの議会近くの広場で35分間にわたってヨガを行った。このイベントは2つのギネス世界記録を打ち立てた。

a.3万6千人が参加した世界最大のヨガイベント

b.参加者の国籍数が世界最多の84カ国

 メディア報道によると、170を超える国で、現地のヨガ愛好家や指導者が率いるおよそ500万人が第1回目の世界ヨガの日を祝った。

 昨年来、ヒンドゥー至上主義にルーツを持つ政治家であるモディ首相は、インドの国際的知名度を高めることを目指しており、国内政治により多くの愛国心を注ぎ込み、インドの文化外交を強化するために、長きにわたるインドの慣習に目を向けた。ヨガは、インドが持つ国際的手段のうちで最高のソフトパワーのひとつであると多くの人が記している。

 米国だけでも、ヨガに関連するサービスやヨガ関連業界の商品は、300億ドルを超える規模となっている。

 USA Today紙が発表した調査によると、12年にヨガを行った人の割合は、米国人口(成人)のほぼ10%、子どもは3%であり、10年前の成人5%、子ども2%から上昇している。これは、米国国立衛生研究所(NIH)およびアメリカ疾病予防管理センターによる新しい調査だ。米国スポーツ&フィットネス産業協会による別の調査では、13年にヨガを実践した米国の成人の数は2400万人を超えており、08年の1700万人から増加している。これは、大まかに言ってゴルフと同程度の人気だ。米国スポーツ医学会の調査の中で、フィットネスの専門家は、14〜15年のトレンドトップ10の中にヨガを挙げている。

 モディ首相自身も熱心なヨガ実践者であり、ヨガを推進する動きには、国際的な目的だけでなく、重要な国内的な目的もある。

ヨガ人気の高まりの陰でブランド化などの懸念が

 Times of India(インドの国民的新聞)は、増加するインドの中流階級は、1990年から13年の間に糖尿病の割合が123%も上昇するなど、健康危機を経験していると報じた。インドの役人にとって、ヨガを推進することで人々を健康にし、医療費を引き下げることがより重要である。

 また、ヨガはインドにやって来る観光客にとって大きな魅力にもなる。多くの旅行代理店は、ヨガスポットを行先リストに加えている。このことは、収益を生み出す、外貨を増やす、現地の雇用を増やすといったこととは別に、平和を愛する国としてのインドのイメージを強化することになる。

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5千年以上の歴史があるヨガは世界に対するインドの贈り物

 どんな話題も批判的な側面についても述べなければ十分ではない。厳格なヨガ実践者の中には、ヨガの人気が高まることの残念な点について懸念を表明している人も存在する。ヨガやヨガ療法の商品化、訓練が不十分なインストラクターによる不正確な指導などによって、ヨガの効果は幾分損なわれている。

 もうひとつの問題はブランド化で、知的財産(IP)という観点から見ると、ヨガという古代インドの慣行は、さまざまな人が「パワーヨガ」、「笑いヨガ」、「エアロビヨガ」などという形でそれぞれの“ブランド”を導入し、バラバラの形で使用されている。

 専門家からインド政府に対して、ヨガ指導者の基準を設立するよう強力な圧力が働き掛けられている。将来、こうしたブランド化やその他の懸念がどのような形で具体化され、ヨガやヨガ関連産業や指導法などの標準化にどう貢献するのか様子を見る必要がある。

 総じて言えば、ヨガは世界に対するインドの贈り物であり、より長く、より良く、より幸せに生きる秘訣である。

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