経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

M&Aや不動産事業を加速し創業期から成長期のステージに―チャーム・ケア・コーポレーション

チャーム・ケア・コーポレーション会長兼社長 下村隆彦

コロナ禍でも95・7%という有料老人ホームの高い入居率を維持し、増収を続けるチャーム・ケア・コーポレーション。地域に住む人たちが入りやすい価格帯のホームを提供し、業務効率化でサービスの質も担保していることが顧客の満足度向上につながっている。

チャーム・ケア・コーポレーション会長兼社長 下村隆彦(しもむら・たかひこ)
チャーム・ケア・コーポレーション会長兼社長 下村隆彦(しもむら・たかひこ)

 第1号ホームの開設から16年、近畿圏と首都圏を中心に介護付有料老人ホームを展開するチャーム・ケア・コーポレーション。今期は5ホームを開設し、現在は64ホームを運営している。

 新型コロナウイルスの影響で緊張を強いられている介護業界だが、「入居者とスタッフが安心できる環境を早くから整えた」と下村隆彦会長兼社長は話す。
自社負担でのPCR検査の実施による感染者の早期発見、濃厚接触者への早期対応で、クラスターは発生させていない。 

 来期8ホームの開設予定にも、コロナの影響による変更はない。「量から質」へと転換し、首都圏では高価格帯の「チャームプレミア」「チャームプレミアグラン」を東京の松濤や南麻布、横浜の山手エリアで開設。今後、御殿山エリアでの開設も予定しており、他社との差別化を図っている。

 「中価格帯の『チャーム』『チャームスイート』から高級路線まで、ホームの近隣に住む方にふさわしいグレードを設定して開設していることが、お客さまに選んでいただける理由の一つです」

 老人ホームの紹介センターを経由する入居者も多く、ホーム選びのプロからも高い評価を得ているという。

 「例えばスタッフの仕事内容はタブレット入力で共有するなど、業務効率化のシステムを構築してきたので、応援が必要なスタッフへのサポートもしやすい。それがサービスの質の向上と高い入居率につながっていると思います」

 昨年は人材派遣会社のグッドパートナーズを子会社化し、介護人材の不足解消と質の高い人材の確保を見込んでいる。また、医療機関の経営支援を行うシップヘルスケアホールディングスとの業務提携や不動産事業の立ち上げで、成長スピードの加速へと動いている。

 「自社開発の老人ホームは、不動産投資信託(REIT)などに売却して他社による運営もできるため、不動産事業として収益の安定が図れます。中期目標の『連結売上高500億円、運営100ホーム以上』の達成に向けて、さらに成長スピードを上げていきます」

会社概要
設立 2005年4月
資本金 27億5,925万円
売上高 196億190万円
(2020年6月期)
所在地 大阪本社:大阪市北区
    東京本社:東京都渋谷区
従業員数 2,500人
(パート・嘱託・派遣社員含む)
事業内容 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅の運営など
https://www.charmcc.jp/

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