経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

新常態に即した事業運営 情報伝達インフラ企業として存在感を高める―ナクシス


電波を用いた非接触のデータ読み書き技術を活用したRFID製品の開発販売でトップシェアを誇るナクシス。昨夏に社長に就任した中村待朋氏は「NEW3」をテーマにした顧客向け展示会で新規施策を発表。情報伝達インフラ企業としての存在感を高めている。

ナクシス社長CEO 中村待朋(なかむら・たいほう)



 124年前に帯地製造業として発足したナクシスは現在、商品の効率的な在庫管理を実現するRFID製品の設計開発でアパレル業界を中心に顧客基盤を築いている。

 直近3年間は増収だったが、中村待朋社長は新型コロナウイルスが世界経済を直撃した最悪のタイミングで同社の6代目に就任した。

 「厳しい時期にバトンを受けましたが、ピンチをチャンスに変えていきます」と中村社長は決意を見せる。

 コロナ禍の不透明な環境で、あえて昨秋に東京・渋谷で取引先向けに展示会を開催。「ニューノーマル」、「ニュービジネス」、「ニューナクシス」を指す「NEW3」をテーマに、EC関連商材や、サステナブルな資材を中心とした顧客起点のラインアップを揃え、来場者の反応に大きな手応えを感じたという。

 「私たちはコロナ以降、ビジネス上の不都合な真実に直面しています。従来の常識が通用しない今、『NEW3』を通じて新たな付加価値の創出に取り組んでいきます」

 その言葉通り、同社独自の発注システム「NRD」は、旧態依然としたアパレル業界の受発注や在庫管理に風穴を開けた。顧客の入力作業を簡略化し、画面レイアウトを使いやすく変更。さらにECサイトとのデータ連携を可能にし、顧客の業務効率を大幅にアップさせた。

 「新型コロナウイルスはECにとって追い風です。在庫管理の重要性を見直し、RFID製品を新たに導入する企業も増えています」

 その他にも、脱プラスチックを目指したEC用の梱包材や古紙を使った下札など、不都合な真実として挙がることの多い環境問題に配慮した製品開発にも注力している。

 「われわれの商材は、アパレル製品のように華やかではないかもしれません。しかし、人がやりたがらなくても必要なことをやる、という精神を大切にしています」

 これらの施策を通じて、中村社長は事業拡大にさらなる意欲を見せる。

 「将来的には、『RFIDといえばナクシス』と言われるような、情報伝達インフラ企業として圧倒的な存在を目指します。そのためにも『GO GLOBAL』の旗の下で海外にも積極展開する考えです」

会社概要
創業 1897年
設立 1965年
資本金 3,000万円
所在地 東京都渋谷区
従業員数 2,016人
事業内容 RFIDタグ・RFIDインレイの設計開発、製造、販売
https://naxis.net/

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