経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

顧客に寄り添う一気通貫のソリューション企業へ。第三次創業の変革を図るーシンクシステム

シンクシステム 社長 中山千惠(なかやま・ちえ)

ウェブシステム構築や業務アプリ開発などに強みを持つシンクシステム。この10年で売り上げを6倍に伸ばし、離職率は5%以下を誇る。今後は組み込みソフトウエア開発やIoTソリューション開発に重点を起き、ワンストップソリューションサービス企業へと変革を図る。

シンクシステム 社長 中山千惠(なかやま・ちえ)
シンクシステム 社長 中山千惠(なかやま・ちえ)

「最新技術を毎年取り入れています。今はお客さまとDX戦略に取り組んでいます。そうでないと、私たちのような中小企業は生き残れません。IT企業は人が大事。技術力の源泉も人。人材育成と技術力の向上に力を入れています。資格取得を支援し、受験料も勉強費用も負担し、賞状や金一封も出します。人間中心の会社であり続けます」と中山社長。

シンクシステムは次世代型企業へ脱皮すべく企業改革を進める。従来は製造業のシステムを中心にシステム開発やインフラ構築、運用・保守などを行うエンジニアリング・サービスや業務アプリ開発、AWS、SAPなどのウェブシステム構築を手掛けていた。現在は製品向けの組み込みソフトウエア開発やIoTソリューション開発、salesforce、ビッグデータ、クラウドインフラ系など、顧客企業のトータルパートナーへと変貌を遂げる新構想「第三次創業」を打ち立てた。

「時間もコストもかかり、リスクの高い勝負ですが挑戦していきます」

国内拠点は東京と大阪、中国は大連と深圳で開発に取り組む。オフショア開発拠点や協力企業を含めて300人弱の開発体制があるが、それでも人手不足になるという。

「当社単独で新構想をカバーすることはできません。他社や大学と提携したり、シニア採用に取り組むなど、さまざまな協力体制の中でお客さまのご要望に応えていきます」

ビッグデータやクラウドインフラ分野にも挑戦を続けていくという。

中国出身の中山社長は30年前に夫婦で来日し起業。中国と日本を橋渡しするオフショア開発を展開する。

「日中では常識も文化も違います。理解を深めるうちに両国の良いところ、苦手なところが見えてきました」。この経験値を両国の架け橋として恩返しがしたいと語る。

現在は国籍や性別を問わない企業文化を創り上げている。

「笑顔の中国人の男性社員の話を笑顔の日本人の女性社員が聞いています。これが弊社の日常。これが国際的な風通しの良さ。自由な発想の下、能力を発揮し挑戦したい人がいます。失敗し、学び、成功の喜びを知る。そうした経験を元に一緒に会社を創っていきましょう」 

会社概要
設立 2000年12月
本社 東京都文京区
事業内容 ITソリューションおよびR&Dソリューション、調査解析~運用保守まで
http://thinksystem-jp.com/