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不燃性・耐水性のあるハイブリッドな角型紙管 用途は無限大の可能性 大澤浩一郎 日本化工機材

日本化工機材 大澤浩一郎

シリカゲル加工からスタートし、1970年に世界初の角型紙管を製造したことで知られる日本化工機材。近年はSDGsの流れもあり、業界を超えて角型紙管があらためて注目されている。ワークスペースや什器として使われるなど、用途も広がっている。(雑誌『経済界』総力特集「注目企業2024」2024年5月号より)

日本化工機材 代表取締役 大澤浩一郎氏

日本化工機材 大澤浩一郎
日本化工機材 代表取締役 大澤浩一郎 おおさわ こういちろう

角型紙管は四角型の紙管で、強度があり、軽量で加工しやすいことから、木材、樹脂、金属などの代替素材として用いられてきた。

家電などの梱包の際、角型紙管を段ボールの角に用いることで商品を守るといった役目が知られている。

角型紙管は古紙100%でリサイクル可能な環境に優しい素材であることから、「脱プラスチックの取り組みが進む中、角型紙管を使いたいという企業が増えている」と大澤浩一郎社長は話す。

20年以上前には、角型紙管に注目していたある大手小売業が角型紙管の椅子やラックを販売して話題になった。

内装には建築基準法に則った不燃素材が求められるが、加工によって不燃性・耐水性のあるハイブリッドな角型紙管を開発・製造し、オフィスの天井等としての用途が検討されている。

「天井はアルミ素材が使われることが多いのですが、廃棄の問題や災害の際に落下した時の危険性から、角型紙管が注目されています」

表面のプリント加工もできるため、デザイン性を求められるインテリアにも使うことができる。昨年は飲食店で採用され、角型紙管のテーブルを木材だと思ったお客も多いという。また最近では車のボンネットの裏側に使えないかという相談があった。

「技術的にはなかなか難しいのですが、自分たちにはない視点でメーカーから提案されると、新しいチャレンジにワクワクします」

タイ、マレーシア、中国にも拠点を持っており、東南アジアでの展開も視野に入れている。

「将来の事業承継も見据え、新しい体制づくりを考えています。今後の事業展開に備えて、人材採用も積極的に行っています」

一方、大澤社長はタイでの農業という全く新しい事業にも取り組んでいる。

「メロンとトマトを現地で作っています。タイの人たちはよく働いてくださり、進出後はお世話になってきました。貧しい農家が多いので、栽培ノウハウを提供して収入を得て欲しいという思いがあります」

未来に向け、グローバルな貢献を目指して事業を進めていく。

会社概要
設立 1962年9月  
資本金 6,875万円  
本社 神奈川県相模原市  
従業員数 92人  
事業内容 角型紙管の紙製品の製造、販売乾燥剤、吸着剤の加工、製造販売、包装設計  
https://www.nk-kizai.co.jp/