政治・経済

たばこ税増税のターゲットになる加熱式たばこ

 愛煙家には面白くない話になりそうだ。

 財務省がたばこ税を2018年10月から4年かけて1本当たり3円増税する方向で調整している。併せて急速に普及している加熱式たばこも増税する方針。

 自民党内には慎重論があるものの、年末にまとめる与党税制改正大綱に盛り込みたい考えだ。

 紙巻きたばこの税金は現在、1本当たり12・2円。財務省は18年10月に1円引き上げた後、消費税率10%の引き上げと重なる19年10月はそのままで、20年、21年にそれぞれ1円ずつ上げる案を軸に検討している。

 数年かけて徐々に増税していくのは、ビール類の酒税などと同様の手法だ。

 3円の引き上げが実現すれば、3・5円を引き上げた10年以来の増税。1箱20本入りで換算すると、60円の増税で、愛煙家の懐を直撃する。

 財務省がたばこ増税を急ぐのは、消費税率を10%に引き上げた場合に予定される軽減税率の存在がある。軽減税率は食品などの税率を低く抑えるもので、低所得者対策として公明党が公約に盛り込んでいる。

 与党の協議では、軽減税率に必要となる数千億円について新たな財源を確保することになったものの、「たばこ税は数少ない選択肢の1つ」(幹部)。

 20年の東京オリンピックを控え、受動喫煙の防止を後押しする立場からもたばこ税の値上げは世論の反発が少ないという思惑もある。

 併せて、財務省は「iQOS(アイコス)」をはじめとする加熱式たばこも18年から増税する方針だ。加熱式は紙巻きと比べて税額が低い。ここ数年、加熱式のシェアが高くなっており、このままでは税収が減少する恐れが強まっているためだ。

 しかし、たばこ増税には愛煙家だけでなく、葉たばこ農家やメーカーからの反発も予想され、財務省のもくろみどおりにことが進むかは予断を許さない。

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