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カナダ留学で経営センスが磨かれる理由

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日本では若者の海外留学離れが指摘されているが、グローバルなビジネスセンスを養う上で、外国で多様性を学び、異文化への理解を深める経験は今後ますます貴重になってくる。そうした中、英語、授業レベル、異文化交流、生活面、治安など、さまざまな観点からカナダ留学のメリットを唱えるのが、同国専門の留学エージェントとして20年以上の実績を持つ、ピュアカナダ留学センターの小谷順士代表だ。聞き手・文=吉田浩

これだけあるカナダ留学のメリット

―― カナダに留学するメリットは何でしょうか。

小谷 『経済界』の読者には企業経営者が多いということなので「経営者の方々がお子さんを留学させるなら」という観点で申し上げます。

 まず、グローバル経営を考えるうえで必須の英語力についてですが、カナダの英語は世界で最も通じやすいと言われています。

 次に、生活水準が高く暮らしやすいのも特徴です。英国の『エコノミスト』の調査部門であるインテリジェンスユニットの発表によれば、過去10年にわたって世界の暮らしやすい都市ランキングの7位以内にカナダの3都市が入っています。治安が良いという部分でも、安心できるでしょう。

 また、OECDの学習到達度調査(PISA)によれば、英語圏の中でもカナダは全ての年度において数学的リテラシー、科学的リテラシー、読解力の3部門でトップを取っています。このことから、義務教育の水準も非常に高いことが証明されています。

 カナダは移民の国なので、住んでいるだけでダイバーシティを身近に感じることができるのもメリットです。これからのグローバル経営を見据えた上で、非常に恵まれた環境と言えるでしょう。

 留学にかかる費用がリーズナブルな点も魅力です。以前は英語圏ではニュージーランドが一番安いと言われていましたが、今は高校留学でも大学留学でも、一番コストがかからないのがカナダと言われています。それでいて、教育のレベルは非常に高いものがあります。

 最後に、女性の地位が確立されているという点も挙げられます。モントリオール銀行の調査によると、カナダでは女性の36%が起業に興味を持ち、女性経営者の比率もドイツ、フランス、日本などより高くなっています。中小企業の約半数で、女性が経営に携わっているというデータもあります。これから企業トップになろうとする方には、必要な感覚が養えるのではないでしょうか。

小谷順士・ピュアカナダ留学センター代表
「多様性と異文化への理解を学ぶ環境としてカナダは最適」と語るピュアカナダ留学センターの小谷順士代表

カナダの大学の特長―環境、授業、就業機会はどうなっているか

―― カナダで留学先として人気のある大学はどこですか?

小谷 圧倒的に人気なのはトロント大学、ブリティッシュコロンビア大学、マギル大学の3校です。日本でトップ100に入っているのは東京大学と京都大学の2校ですが、カナダからは5校が入っています。

―― カナダの大学の全般的な特長は?

小谷 これもたくさんあるのですが、まず日本だと東大を最高峰にさまざまなレベルの大学がありますが、カナダの場合は全土で100校ほどある大学全てがそれぞれの強みを持っており、レベルが低いということは基本的にありません。

―― 日本でいうFラン大学のようなところはないということでしょうか。

小谷 ないです。留学生に対しては多彩な入学方法があって、米国などと同じく入試がない代わりに、高校生の時の成績と英語力が重視されます。両方を満たしていれば大学に直接入学もできますし、英語力が足りない場合は大学付属の語学学校で学んでから入学できるようになっています。

 カナダの大学の特徴として、2年制のカレッジとの連携がしっかりできているので、大学に入る前に1~2年間勉強してから大学に編入するケースが非常に多くなっています。カレッジはクラスのサイズが小さく、教授とのやり取りを密に行うことができるので、授業の進め方に慣れてから大学に編入することができます。特にブリティッシュコロンビア州とアルバータ州ではこうした仕組みが確立されているので、留学生として勉強をスタートしやすくなっています。また、大学と私立の語学学校が提携する例も増えています。

 「3つの働ける機会」があるところもカナダの特長です。まず、正規の学生であれば週に20時間アルバイトができるうえ、2学期間授業を受けると、3学期目には専攻分野に関連した仕事に従事できるCo-opというプログラムを選ぶことができます。 さらに、例外は一部あるものの、カナダの公立大学 や公立カレッジで2年間以上勉強した場合、卒業後は現地で3年間の就労ビザが取得できます。米国は1年間、英国は2年間、豪州は18カ月間ですから、卒業後の就職機会が充実していると言えるでしょう。

 ほとんどの大学は留学生の受け入れに積極的ですし、カレッジの中には半数が留学生のところもあります。

―― 授業はどのような形式が多いのですか。

小谷 授業のスタイルは米国と似ていると言われています。講義を聞くだけでなく、ディスカッションやプレゼンテーション、エッセイの提出など、アウトプットの機会が圧倒的に多く、社会で役立つスキルのベースを身に付けることができます。

カナダの大学は留学生の受け入れに積極的なところが多い

ピュアカナダの強みは現地とのディープな関り

―― これまで何人ぐらいの留学生をカナダに送り出してきたのですか?

小谷 創業以来、2千人以上の留学生を送り出しています。年間だと大体100~150人くらいです。

―― ピュアカナダのPRポイントは?

小谷 弊社は紹介する学校を全て事前に訪問しています。これは創業時から22年間続けていて、自分の目で見た教育機関でなければ紹介しないというポリシーでやっています。長年事業を続けているため、他社さんにはない広いネットワークを大学と持っているのも強みです。たとえば、今からでは提携を結ぶのが難しい大学に対しても、われわれは以前から提携関係ができていたりします。

 スタッフはカナダオフィスを含めて6人いて、全員がカナダ留学経験者です。そのうち3人が、弊社を通じて留学した元お客様です。少人数の会社だからこそ、留学生のみなさんやご家族との距離が圧倒的に近く、帰国してからご友人などを紹介いただけるケースが非常に多くなっています。

 カナダにオフィスがあると謳うエージェントは他にもありますが、われわれは提携オフィスではなく、直営オフィスを構えているため、顧客ニーズを完全に把握したうえで、現地でサポートすることが可能です。緊急時にも、カナダと日本の2カ国で迅速に対応できます。

 実は、私自身も先日、高校生の息子をカナダに送り出したばかりなんです。3人の子ども全員を、小学生のころから短期留学に送り出したりしていたのですが、その経験から親としての視点も留学のプロとしての視点も持つことができています。このようなエージェントは他にいないのではないでしょうか。

ピュアカナダ
小谷氏自身、子どもたちを留学に送り出している

カナダと日本、両面からのサポート

―― 留学生本人や親御さんは、どんな部分を気にすることが多いですか?

小谷 一番多いのは、ホームステイなどに関する不安ですね。実は創業して2年くらいは、ホームステイでのトラブルが多かったのですが、出発前の声掛けの内容を大きく変えてからは減りました。単純なことなのですが、カナダは日本とは全く違うということ、ダイバーシティや異文化へのリスペクトを出発前から細かく伝えるように意識しました。仮に、ホストファミリーの行為に日本人特有の感覚で嫌悪感を抱くようなことがあったとしても、事前の心構えをしてもらうだけで随分と変わります。

―― 新型コロナで海外渡航が難しくなっています。留学生への影響はどうですか?

小谷 2020年10月下旬から 、半年以上の留学を目指す人に対してはカナダへの渡航がOKになりました。今はほとんどオンライン授業ですが、今年9月から対面授業を始める予定の学校が多数あります。

―― 現状でどのようなサポートを特に行っていますか?

小谷 昨年の3月、4月は、お子さんを帰国させようとしても、現地で飛行機が減便になったりキャンセルになったりして混乱していました。そんな時、カナダにいるわれわれのスタッフが、現地で高校や大学と細かくやり取りしながら留学生とコミュニケーションを取る一方、日本にいるスタッフは親雄さんたちに状況を詳しくお伝えすることで安心感を持っていただきました。こうした細かいケアがわれわれに一番求められている部分であることがコロナで特に認識できたので、今後も引き続き強化していきたいと思います。

ピュアカナダ留学センター
カナダ留学経験のあるスタッフたちによるきめ細かいサポートがピュアカナダ留学センターの特徴
 小谷氏自身、カナダへの渡航を通じて人生が大きく変わった経験を持つ。大学卒業後、自分を変えるという目標だけを立てて、何の準備もせずに現地に到着。言葉も通じず、寝る場所の確保にも苦労する中、カナダで最初に出会った初老男性 に、宿泊場所の提供から語学学校の入学手配までしてもらうという奇跡的な出来事に遭遇する。その時小谷氏を助けた男性が、後に共同創業者となるウィリアム・ウッド氏だ。
 小谷氏は現在、海外大学への進学が選択肢として自然に入るようにするため、カナダの大学と日本の高校との提携関係を広げる活動に力を入れる。「子どもたちが得られる価値が、圧倒的に高いのがカナダ留学です。自分で考え、決断し、行動するという、社会人として当たり前のことだけでなく、ダイバーシティや異文化リスペクトを身に付けるには最適な環境です」と、語る。 
 留学先の選択は、学生本人や両親にとって大きな関心事だ。本記事で紹介したさまざまなメリットを考慮すれば、カナダ留学は有力な候補の1つとなるだろう。