経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

環境改善や遺体保存を化学薬品の力で解決し 社会問題に取り組む―島田商店

プール、温浴施設で殺菌に使われる次亜塩素酸ナトリウムや、大気汚染防止のための尿素水など環境薬剤の製造・配送を行う島田商店。近年は遺体を衛生的に長期保存するエンバーミング薬剤の販売も行い、次世代を見据えて社会問題を解決する事業にも力を入れる。

島田商店社長 嶋田 淳(しまだ・じゅん)

 1928年設立の島田商店は、皮革の塗料販売から始まり、現在は環境事業に注力して薬品製造から販売までを自社で行っている。

 「水・空気・土壌は化学薬品の力できれいにすることが可能です」と話すのは3代目の嶋田淳社長。
例えば水事業では、学校やフィットネスクラブなどでプールの水質を安全に長期間使用できるようにする消毒剤を提供し、公衆衛生の向上を担っている。

 ディーゼル車や自家発電設備から排出される窒素酸化物(ノックス)を分解する尿素水も主力商品だ。

 「ノックスは光化学スモッグや酸性雨の原因となるため、尿素水による浄化システムを搭載する製品が増えています。規制の強化でまだまだ今後の需要が見込める分野です」

 さらに新たな事業として取り組んでいるのが、遺体を保存するエンバーミング用の薬剤だ。

 「エンバーミングは、血液と薬液を入れ替えて、ご遺体の状態を整え保存する技術です。痩せてしまった方をふっくらとさせたり、顔色を明るくしたりもできます。日本では火葬場が不足しており、葬儀まで1週間~10日かかることもあります。エンバーミングを用いれば長時間保存できますが、日本国内で薬剤を扱っているところが少なかったので、私がアメリカで勉強をして輸入販売に取り組むことにしました」

 先代の事業は工業薬品が主体だったが、3代目は個人消費やニッチな事業にも目を向けている。

 「個人向けには『おもてなしのプロが使う無臭除菌スプレー』の販売を行っていますが、コロナ対策で改めて注目を集めました。成分のPHMBは塩素系・アルコール系除菌剤に比べて高い除菌力・除ウイルス力がありながら低刺激なので、子どもから高齢者まで安心して使っていただけます。化学薬品に精通した当社ならではの商品です」

 5年前は30人だった社員が今は50人に増え、10年後は社員100人、売り上げ100億円を目指す。

 「創業100年に向けて、社員にも新しいことにどんどんチャレンジしてもらいたい。社会問題の解決のために化学薬品ができることをまだまだ探っていきたいですね」

会社概要
設立 1928年
資本金 1,000万円
売上高 単体38億円、グループ合計58億円
所在地 東京都墨田区
従業員数 グループ合計50人
事業内容 工業薬品製造・販売、一般・特殊塗料販売、和物関連原料販売
http://www.shimada-shoten.co.jp/

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