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高校生の就活改革を掲げ高校生×企業、学校×企業の懸け橋となるサービスを展開ーSpark

Spark スパーク 代表取締役 永田謙介(ながた・けんすけ)

大学生と違い、高校生の就職活動は「1人1社制」「スケジュールが限られている」など応募ルールが決まっている。そんな文化を変え、ミスマッチを減らそうと事業を展開しているのがSparkの永田謙介代表だ。学校と企業とを取り持つ注目のサービスを展開する。

Spark スパーク 代表取締役 永田謙介(ながた・けんすけ)
Spark スパーク 代表取締役 永田謙介(ながた・けんすけ)

2019年の調査では、高卒で就職する人が18万人に対して、求人は42万人。売り手市場だが、企業の情報が教師や生徒まで届かず、地元の企業や先輩が働いている企業を選びがちという傾向がある。

「高卒で働いた人の17・6%が1年以内に辞めています。ミスマッチを防ぐためにも、学生時代に仕事を体感し、自分の意志で会社を選ぶことが大切です」と永田代表は語る。

そこで同社が行っているのが、オンラインなどを通じた高校生への企業情報の提供や、学校内での企業説明会、インターンシップ、社員との座談会等のサービスだ。オンライン企業説明会も始めており、現在は首都圏の高校を中心に多数の学校をカバー。今後は関西や東北などエリアを拡大する予定だ。

「学校内で『キッザニア』のような職業体験をしてもらう企画も設計中です」

高校生の就職活動は「1人1社制」という応募が暗黙のルールがあり、選択肢が制限されている。学校に求人票が届き、ファイリングされるというアナログな世界で、求人票で待遇は調べられても、社風や社員像までは分からないという問題がある。

「高校生の就職文化を変えたくてネットで応募が可能な『NEWGATE』という高卒者向けの求人サイトを作りました。まだ学校を通して就職先を申し込むという風潮は変わりませんが、将来的にネットで申し込むのが当たり前にしたいですね」

大学卒業後はサントリーに就職し、高校教師に転職した永田代表。教師時代の経験から、就活の前段階で「働くことの意味」「自分の興味関心」を知るための領域もフォローしていきたいと考えている。

「高校生がなりたい仕事を挙げる
時、『親や知人がその仕事に就いているから』という理由が多く、自ら情報収集する土壌がありません。高校生のキャリア教育と情報提供によって生徒のチャンスを広げるとともに、人材不足に悩む企業にもメリットをもたらします」

高卒の求人は、エンジニアやデザイナーなど職種も増えている。

「高卒の就職で人材のミスマッチをなくし、仕事が面白いと思える人を増やしていきたいですね」 

会社概要
設立 2018年4月
資本金 100万円
売上高 1億円
本社 東京都中央区
従業員数 4人(業務委託10人)
事業内容 高卒・非大卒に特化した就職サイト「NEWGATE」、人事コンサルティング事業、就活トレーニングセンター「就トレ」
https://spark-8.jp/