「印刷会社が印刷やらせてください、と営業に行くのはナンセンスだ」。旧来の印刷業界の枠を超え、グループの陣容を拡大するその姿を追った。

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新灯印刷株式会社
代表取締役社長
後尾 和男 (ごのお・かずお)

後尾和男氏の描く印刷・出版業界の未来

 電子書籍も手掛けるが「記憶に残したり、創造したりする力は紙に軍配が上がる」と印刷出版業に注力。2013年にはビジネス書、実用書を中心とした出版プロデュースを手掛ける「スタックアップ」、物流を担う「ストレート」を設立。15年には製本会社「SS製本」をグループ企業とした。

 印刷だけを手掛ける会社から、本の企画から販売までトータルにプロデュースできる企業体へ。後尾社長が矢継ぎ早に繰り出す施策は、現在の出版業界へのジレンマの裏返しでもある。

 例えば本の見た目を左右する製本の工程。近年、高度な技術を持つ製本会社は急速に減りつつある。よって製本が受注のボトルネックになることを避けるべく、内製できる体制を構築。現在は若手スタッフへの技術継承にも力を注ぐ。

 書店が減少しつつある現状への危機感から、本の販売ルートの開拓にも着手。金融業界に特化したDMを活用した書籍の販促手法が確立されつつある。

 通販需要の拡大から物流が逼迫している現状をみるや、法人を設立。これまでアウトソースしていた自社の物流だけでなく、外部からの受注も好調である。

 とどまるところを知らない “攻め”の背景には、後尾社長の「成長なくして存続なし」のポリシーがある。「動かなければ衰退するだけ」創業から68年、三代目は「100年続く企業」を目指して走り続ける。

 野球好きで知られる社長が好むポジションはピッチャー。

 「ピッチャーが投げないと試合は始まらない。勝負を左右する責任の重さも気持ちいいんですよ」。新灯印刷の攻守に、今後も目が離せない。

 

新灯印刷株式会社

  • 設立/1949年7月
  • 資本金/2300万円
  • 売上高/5億3千万円
  • 従業員/20人
  • 所在地/東京都新宿区水道町
  • 会社ホームページ/http://www.shinto-printing.co.jp/

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・ 安田光春(北洋銀行頭取)

・ 笹原晶博(北海道銀行頭取)

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