匠の技術で精密に作られたステンレス製の極薄名刺入れ
ビジネスパーソンにとって、名刺切れは悪夢のような体験になります。お得意様のところへ行った時に、「名刺がない!」と慌てた経験をされた方も少なからずいるのではないでしょうか。
かく言う私も会社員になりたてのころ、上司と得意先へ訪問した際に、社会人生活で一度だけ名刺を忘れて大変気まずい思いをしたことがあります。それからは、名刺を名刺入れだけではなく、カバンや財布、手帳、上着など、ありとあらゆるところに数枚入れて、バックアップ用にしています。
ただ、いろいろな場所に備蓄するにしても、名刺が折れたり汚くなったりすることは避けられません。苦肉の策でサランラップに名刺をくるんで収納していましたが、どうにかならないかと常々思っていました。
そんなある時、普段からチェックしているクラウドファウンディング「マクアケ」で、ありそうでなかった「財布にしのばせる極薄スマート名刺入れ」の「KEEP SMART」を発見しました。早速、資金募集を開始した2017年夏に数口の支援をすることにしました。
かなり待ちわびていたので、2017年12月になってやっと商品が出来て届いた際には、ワクワクしながら開封しました。すると、とても素晴らしく日本の匠の技術で精密に作られた極薄ステンレスの名刺入れが現れたのです。まさに「それそれ待ってました!」と叫びたくなるような繊細な商品でした。
サイズは横9.3cm×縦5.7cmと、一般的な名刺がぴったりと入るサイズとなっています。名刺を3枚入れてもクレジットカード1枚分と同じ厚さなので全くかさばらず、財布やカバンに忍ばせることができます。
名刺3枚と仕切り板2枚を入れても厚さわずか1.2mmという極薄。さらに、インク移り防止用の0.1mmの仕切り板があるおかげで、名刺が汚れずとても便利です。
さらにエッジ部分での怪我を防止するため、精密な面取り加工が施されているので出し入れも安心です。
名刺管理の便利さと、巧の商品を持つことの嬉しさを兼ね備えたブランド
この商品はブランドの価値を構成する機能的価値と、情緒的価値の両方を兼ね備えています。名刺管理の便利さと、巧の商品を持つことの嬉しさを兼ね備えた素晴らしいブランドと言えます。
極薄名刺入れを作った株式会社ツカダは1970年の創業。47年間「刃物の町」岐阜の関市で、金属プレス加工をメインに営んできた小さな町工場です。
車部品のプレス加工などを行っていますが、下請けではなく自社ブランドを作る試みとして作られた商品がKEEP SMARTです。ちなみに、2016年には鍵束につける万能「KeyQuest」を発売し、2千名以上の支援者を得てヒットさせています。
小さな会社であっても、クラウドファウンディングを使って資金を集めて商品化できる便利な時代となりました。
小規模でも素晴らしい発想と匠の技術がある企業には、積極的にチャレンジして欲しいと思います。
山本康博氏の過去記事はこちら
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(やまもと・やすひろ):ビジネス・バリュー・クリエイションズ代表取締役、ブランドマーケッター。日本コカ・コーラ、JT、伊藤園でマーケティング、新商品企画・開発に携わり、独立後に同社を設立。これまで携わった開発商品は120アイテム、テレビCMは52本製作。1年以上継続した商品を計算すると打率3割3分、マーケティング実績30年。現在では新商品開発サポートのほか、業界紙をはじめとしたメディア出演や連載寄稿、企業研修、大学等でのセミナー・講義なども多数実施。たたき上げ新商品・新サービス企画立ち上げスペシャリスト。潜在ニーズ研究家。著書に『ヒットの正体』(日本実業出版社)、『現代 宣伝・広告の実務』(宣伝会議)、英語著書『Stick Out~a ninja marketer~』(BVC)など。
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