人手不足が深刻なホテル観光業界。その客室清掃をメインサービスとして手掛けるホンモクも例外ではない。人手不足でも、毎日チェックインまでに作業完了。常に安定した清掃品質を提供する。その強さの秘訣に迫る。(雑誌『経済界』2023年5月号「注目企業2023」特集より)
ホンモクは二代目を継いだ敦士氏の父親が横浜市根岸で創業し、34年目を迎える管理会社だ。
創業から30年にわたり清掃サービスを主事業として展開し、その技術の高さと実績に定評がある。ビジネスホテルの客室清掃に初めて挑戦したのは約10年前。「これからの清掃業界はホテルが伸びる」との信念をもって事業に専心し、それが奏功した。現在ではビル・マンション・店舗の清掃に加え、ホテルを中心に客室清掃·設備管理・工事とサービスを拡充している。
ホテル客室清掃サービスは、水回り清掃、アメニティの設置、枕や部屋着のセット、ベッドメイクの細部にまで徹底した技術が求められる。
少しでもミスがあれば、即座に指摘が入る厳しい世界だ。しかし、同社はホテルからの信頼が厚くクレームがほとんどないという。現に予約サイトの口コミも高評価が並ぶ。
同社の強みは、清掃経験の豊富な人材を独自に集めるネットワークを持つこと。「このネットワークを生かし、清掃未経験者ではなく、客室清掃の経験に長けたベテランを集めています。ホテルのオープンに合わせて必要な人材をすぐに集めることができます」と鳥海代表は笑顔で胸を張る。出店ラッシュやオープンを控えたホテルには心強く、なくてはならない存在だ。
さらに客室清掃だけではなく、設備管理・修理工事から緊急対応まで、ホテルが必要するビル管理サービスをトータルで提供している。ホテルからは、「支配人は本来のフロント業務に集中できる」と好評だ。
営業エリアは本社のある横浜から浅草までに限定。トラブルがあった時、夜間や休日でも、自ら駆け付けることが可能な範囲としている。これも良質なサービスにこだわる同社ならではの姿勢と言える。
「お客さまは近所に管理会社がないと不安になります。サービスの本質は、お客さまの『不安』を『安心』に変えること」
「二代三代と続く老舗100年企業」を目指す同社の経営ビジョンは、「日本を代表するグローバル企業を創ろう」。高稼働のホテルをパートナーとして陰日向から支える、今後の活躍が期待される企業だ。
会社概要 設立 1990年8月 資本金 3,000万円 売上高 9億3,500万円 本社 神奈川県横浜市 従業員数 社員21人、スタッフ196人 事業内容 ビルメンテナンス事業(清掃管理·設備管理)工事業、ホテルサービス事業(ホテル客室清掃·設備管理) https://honmoku-bs.co.jp |