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万博誘致の背景に見える官邸と大阪の思惑――経済産業省

風景

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 2025年の国際博覧会(万博)の大阪への誘致活動が本格化している。経済産業省は12月16日に、立候補を検討する有識者会議の初会合を開いた。計3回の会合で17年5月までに結論を出す。

 委員には、テーマに合わせて、ノーベル賞受賞者の京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授や、関西の製薬や医療機器、精密メーカーが選ばれた。国際的なコンペを勝ち抜くため、世界的な知名度のあるパナソニックやサントリー、笑いが健康につながるということで、大阪の笑いを代表する吉本興業なども名を連ねている。

 大阪府の基本構想では、「人類の健康・長寿への挑戦」をテーマに掲げた。建設費用は1200億~1300億円、運営費は690億~740億円とし、入場者数3千万人を目標にしている。経済波及効果は6兆4千億円を見込む。

 11月22日、フランス・パリがいち早く博覧会国際事務局(BIE)に立候補を届け出た。1947年以来、78年ぶりの開催を目指している。他国の立候補期間は最初の立候補から6カ月以内とされているため、日本は5月22日までに立候補を表明しなければならない。

 「関西人としては実現すればおもしろい」

 9月末の記者会見で前向きな姿勢を示した世耕経産相だが、実際は以前から誘致を検討していたという。裏には強いトップダウンがあり、憲法改正に向けた日本維新の会との連携強化を狙う国政事情が見え隠れする。

 経産省幹部は「世耕氏は経産相就任前(内閣官房副長官在任時)から取り組んでいた。官邸のトップ中のトップからの指令だ」と明かす。

 万博誘致の旗振り役は、日本維新の会代表の松井一郎・大阪府知事。衆参両院で憲法改正案の発議が可能な3分の2議席を確保するため、維新の協力を引き出したい官邸と開発が遅れている湾岸地域の発展につなげたい大阪の利害が一致した形だ。

 
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