東京都練馬区に自社工場を構えるアルミ圧延メーカーのアカオアルミ。50年以上にわたり1円玉の製造を手掛けてきたことでも知られている。性別を問わずに実力が認められるフェアな人事制度を持つ同社は、基礎的な人間力を磨く教育制度の充実を図っている。

赤尾由美氏

アカオアルミ 代表取締役会長 赤尾由美(あかお・ゆみ)

 都市型工場を構えて70年以上もの間、アルミニウムの圧延を手掛けてきたアカオアルミは、さらなる品質向上を追求し、当事者意識を持った人材の教育に全力を注いでいる。

 「品質でキラリと光る企業にならなければ、これからの製造業は生き残れません。品質をつくるのは現場の人間であり、人を創るのは教育です」と赤尾氏は語る。

 本社では社会人としての基礎力を涵養する勉強会を月に7回実施しており、社員同士の密な交流の場を提供している。

 「一流の職人や経営者が登場する雑誌を中心とした課題文を読み、感想文を書いて互いに発表し合う勉強会を8年間続けています。『読む・書く・聞く・話す』などの能力は全ての仕事をしていく上で大切な基礎です。また、『ほめる』能力も重要だと考えていますね」

 仕事への真摯な態度を積み、良き製品づくりに結び付けていくために、赤尾氏は自ら社員の文章全てに目を通している。

 「その人の性格や考え方や家族関係など人間像が多角的に見えてきますね。私は社員を自分の家族のように思っており、信頼関係を大切にしています」と語る。

 また、同社にいる4人の役員の経歴は同社の方針を明確に示している。

 「新卒や中途、社歴や性別を問わず熱意と実力が評価されて役員になっています。現在の管理本部長は中途入社で経理からスタートした女性です。彼女は出世して役員になっていく過程で子どもを2人生んでいます。これは当社の人事システムを体現しています」

 同社は産休が取りやすい社風であると赤尾氏は述べる。それは、あくまで人事面では能力に基づいた「適材適所」を旨としているからだ。社員の能力が十分に発揮できる環境が用意されている。

 さらに、同社は製品の付加価値を高める取り組みとして、加工製品の販売を博報堂ケトルと共に展開中だ。地金の段階から自社で手掛けている。

 「ブランド力を高める工夫を続けていきますが、あくまで品質への追求はストイックです。『眉間に皺を寄せて』働くだけではなく、アルミの延長ではない新規事業にもワクワクしながら取り組んでいます」  

 

会社概要

設立 1947年5月

資本金 1億円

売上高 55億円

所在地 東京都練馬区

従業員数 220人

事業内容 アルミニウムおよび同合金圧延素材、同合金調理器具の製造、販売

https://www.akao.co.jp/

 

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