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砂の可能性の追求 盤石の物流網で 常識を超える―ルナサンド

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青森県の採取場から高精度の工業製品としての砂を供給するルナサンド。全国に6つの自社管理ヤードを持ち、唯一無二のロジスティクスを構築する同社は、東日本大震災における復興支援にも尽力している。業界を越えたアライアンスを実現し、製品づくりに結実させる。

 原田路子氏

ルナサンド 社長 原田路子(はらだ・みちこ)

 

 最高品質の砂への飽くなき探求心を持つルナサンドは、今日まで数百カ所の競馬場やゴルフ場に砂を提供してきた。

 同社は青森県の六ケ所村に広大な採取場を保有し、全国にある6つの管理ヤードを通して、巨大な物流ネットワークを実現している。同社は東日本大震災以来、一貫して東北地方の復興を支えている。

 「特に被害が大きかった石巻市を中心にコンクリートをつくるのに必要な砂利を震災復興のために提供してきました。砂メーカーでありながら採取から精製、保管、加工までワンストップで安定して資材を届けることができる当社の体制を駆使し、被災地の復興に尽力しています」と原田社長は語る。

 被災から8年を経てもインフラ整備には継続的な努力が不可欠だ。

 「最近は漁村の漁礁を復活するための砂を供給していますが、さらにリゾートとしての魅力を取り戻すための工夫も念頭に置いています。思いがけないことで名前を知られるようになってしまった地域ですが、復興に向けて立ち直っていくエネルギーを世界に発信していきたいです」

 同地に骨材を提供していく中で、船のみならずダンプカーなど陸路での物流網も充実させてきた。同社では資材だけにこだわらず、世の中に必要とされるものを柔軟に届けていく物流ネットワークをさらに発展させていくという。

 また、2020年東京オリンピックを軸にして、土木建築資材用の砂の国内需要はますます拡大している。

 「オリンピック後は、インフラの整備が一層求められるようになります。水道水の濾過砂や生コンクリート用の砂を充実させながら、バイオマス発電に使用される砂のマーケットの拡張を見据えています」

 同社は他業種との積極的なアライアンスを推進し、新製品の開発を実現している。薬剤メーカーとコラボレーションを実現した「抗菌砂」もその一つ。砂に薬品のコーティングを施し、安全性を高めている。

 「常識にとらわれない『常を超える』を今年のテーマにしています。他業種のメーカーとタイアップし、理論的には実現可能とされている砂を材料とした環境に優しい商材をつくりたいですね」 

 

会社概要

設立 2001年2月7日

資本金 1億円

所在地 東京都港区

従業員数 60人

事業内容 砂・砂利採取業、各種砂利販売

http://www.lunasand.co.jp/

 

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