経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

多様な人材育成でバイオ産業の発展に貢献する―LPSコンサルティング事務所

2019人材育成企業21

(『経済界』2019年11月号より転載) 

田村弘志氏

LPSコンサルティング事務所代表 田村弘志(たむら・ひろし)


人材育成の最適な施策が求められるのは、企業内だけにとどまらない。LPSコンサルティング事務所の田村弘志代表はバイオ産業の発展に貢献すべく、事業化支援や産官学連携サポートに加えて、技術人材の育成に注力している。

 田村弘志代表は製薬メーカー在職時にカブトガニの血液成分を利用した試薬・診断薬を開発。医薬品の研究開発や品質管理、感染症の早期診断に国際的に用いられ、医学や薬学の発展に貢献してきた。今まで培った経験や実績を基に、順天堂大学の長岡功教授らの協力を得ながら、産学共同研究や新規事業創出に向けた取り組みを支援。加えてバイオ業界の人材育成に寄与するべく、バイオ医薬品や再生医療等製品の品質管理戦略などをテーマにした企業向けセミナーで数多くの講演を行っている。

「私たちは高い専門性を武器に、バイオテクノロジーが持つ価値を最大限に高めるサポートをします」と語る田村代表。2030年には約80万人の雇用創出が見込まれるバイオ産業の振興に寄与するため、イノベーション人材やバイオベンチャーの育成にも力を注ぐ。田村代表は日本バイオベンチャー推進協会(松島綱治理事長)の専務理事・事務局長として、フォーラム開催等を通じた情報提供を行い、企業同士の交流を促している。

これにとどまらず、薬学やバイオ産業の将来を担う学生の教育に目を向ける。田村代表は17年開講の東京薬科大学薬学部(大野尚仁前薬学部長)の人材育成プログラム「リーダーシップ論講座」を支援。元富士フイルム副社長の戸田雄三氏や農業ベンチャー、メビオール社長(現会長)の森有一氏、元中外製薬探索研究所長の大杉義征氏を講師に招聘(しょうへい)した。

「いずれも業界のパイオニアとして新分野を開拓されたファーストペンギンともいうべき存在です。講座を通じて、学生たちが未来を切り拓く人材となるように期待しています」

最近では個人向け(DTC)遺伝子検査サービスが欧米を中心に急速に普及しつつあるのを受けて、遺伝子検査の正しい理解と活用、健康増進のためのフォロー体制の実現、人材育成に向けた活動にも乗り出した。

田村代表は14年に日本DNAアドバイザー協会(創設者:川口竜二・プロップジーン社長)の会長に就任、協会主催の「遺伝子検査活用セミナー」と各種認定セミナーを通し、「この領域でもキープレーヤー人材の育成を支援して健康増進、予防医療を後押ししたいですね」と語る。

会社概要
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設立 2013年2月
所在地 東京都新宿区
事業内容 高機能バイオ素材の事業化支援・産官学連携
コーディネート・技術人材育成
http://lpsct.com/
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