「水だけの洗濯」「スマートランドリー」「多言語対応タッチパネル」など革新的な機能を開発・搭載し、コインランドリー業界に革命を起こしてきたwash-plus。新業態の都市型コインランドリー「アーバンスタイル」で都心への出店を加速する。(雑誌『経済界』2023年5月号「注目企業2023」特集より)
東京でマンションが急増する千代田、中央、港、渋谷、新宿の都心6区はコインランドリー業界にとって魅力的な市場だが、その賃料の高さから出店が難しいのが現状だ。
「市場が大きいのに賃料が高い都心では収益確保が難しいのがコインランドリーという業態の課題でした。そこで当社は6坪から出店できる都市型の新業態『アーバンスタイル』を開発し、その課題を解決しました」と説明するのはコインランドリー「wash+」を展開するwash‐plusの高梨健太郎代表。
都心出店の課題を解決できたのは、家庭や他店ではできない洗剤を使わず水だけで汚れを落とすコインランドリーの持つ集客力と、同社開発のコインランドリー専用プラットフォーム「スマートランドリー」と連動したビッグデータの分析にある。全国288店、ダウンロード数22万超のスマホアプリから得られた利用者の属性や履歴といったビッグデータを活用することで、POSデータを活用するコンビニと同様に都心への出店が可能となった。
「当社には集客力のある『水だけの洗濯』がありますから、あとは狭い空間でいかに稼働率を高め収益を確保するかが都心出店のポイント。そこで当社の保有するビッグデータから出店地域の住人属性に合わせた洗濯乾燥機と乾燥機の最適な台数と割合を導き出し、効率的な店舗運営を実現しました。単独出店の他にコンビニやクリーニング店、飲食店との併設型で出店すれば、お互いの集客による相乗効果も期待できます」
スマートランドリー制御による洗濯機器のドアロックと洗濯窓のブラインド機能で女性客を、またクレジットカード差込型決済機(機器への搭載は業界初)で訪日外国人客をそれぞれ取り込み、稼働率をさらに高めていく。
「以前よりアトピー性皮膚炎や化学物質過敏症に悩む人から『衣類が洗剤で洗えないので近所に出店してほしい』という声は多かった。最近は人口増に比例して都心からの声が切実さを増しています。それに応えるためにも都市型『アーバンスタイル』の直営・FC展開で、都心への出店を加速していきます」
会社概要 設立 2013年5月 資本金 7,100万円 売上高 5億円(2023年4月見込) 本社 千葉県浦安市 従業員 21人 事業内容 ランドリー事業、システム開発事業 https://www.wash-plus.co.jp/ |