投資型クラウドファンディングシステムを中心に、金融分野で新たなプラットフォームの開発を行うグローシップ・パートナーズ。起業家精神を持つ若手を育成し、GAFAに比肩する新たな事業を生み出すべく果敢な取り組みを続けている。(雑誌『経済界』2024年2月号「テック企業特集」より)
アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)、アロウズ・コンサルティング代表、EYアドバイザリー代表を経て、2016年にグローシップ・パートナーズを創業した松井晴彦社長。
テクノロジーを活用した新規事業の立ち上げを支援し、主にフィンテック分野でプラットフォームを提供している。
「創業の理由は、ビジネスで社会貢献をしたいという思いからです。若い人たちが新規事業の立ち上げを通じて成功体験を得られる場を創り、GAFAに対抗できる人材を育てていくことが日本の未来のためにも大切です」と松井社長は語る。
同社は20~30代の若手社員を中心に、事業規模の拡大よりも、人材を育てていくことに重きを置いているのが特徴だ。
事業で力を入れているのが投資型クラウドファンディングシステム「CrowdShip Funding」だ。資金提供者と資金需要者を銀行などの金融機関を介さずに直接つなぐCtoCの取引ができる。
「法律に準拠した投資型クラウドファンディングのプラットフォームをワンストップで提供しています。スピーディな取引と、コストダウンを実現でき、導入企業は50社を超え、好調な分野です。今後は参加されている方同士をつなぐバーチャルな市場づくりも計画中です」
さらにブロックチェーン技術を活用したセキュリティ・トークン(電子記録移転権利)の発行・管理を行うシステム「OwnerShip」を開発。このシステムにより不動産などの資産を小口化・流動化して、投資家間の売買が可能となった。
「他社が追随できない複雑かつ優位性のあるシステムで、手ごたえを感じています。認知度は低いので、大手企業の活用を増やし、市場を拡大していくところです」
最新テクノロジーを駆使した金融システムの提供は特にニーズが大きいという。
「銀行、保険、証券といった金融業界は古いシステムを使っており、クラウド化やサービス(API)化がまだできていません。当社の強みを発揮できる領域ですので、チャレンジを続けていきます」
会社概要 設 立 2016年7月 資 本 金 5,600万円 売 上 高 10億円 本 社 東京都港区 従業員数 50人 事業内容 経営コンサルティング、ITコンサルティング、金融クラウドサービスの開発・提供 https://www.growship.com/ |