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クラウドファンディングで有望なベンチャー企業に新たな資金調達の道を開く

人材育成企業20

インターネットを通じたベンチャー企業の資金調達を実現する株式投資型クラウドファンディング。日本で最初にサービスをスタートした「FUNDINNO」に今、新しい金融商品を求める投資家たちの熱い注目が集まっている。

株式会社日本クラウドキャピタル 代表取締役COO 大浦 学(おおうら・まなぶ)

株式会社日本クラウドキャピタル 代表取締役COO 大浦 学(おおうら・まなぶ)

欧米に比べるとベンチャー企業の育成や資金調達といった点で大きく見劣りするといわれるわが国に、新たな資金調達の手法が誕生した。日本クラウドキャピタルが運営する株式投資型クラウドファンディングサービス「FUNDINNO」(ファンディーノ)により、ベンチャー企業がインターネットを通じて日本中の投資家から年間1億円未満の資金を調達することが可能になった。

同社には、中小企業を支援して日本を元気にしようというメンバーが集結し、2017年4月いよいよサービスがスタート。この時点で、ウェブ上で募り審査をパスした投資家の数は約1千人。国内でも初めてとなる試みだけに一体どのような反応を見せるか、不安を抱える中での船出となった。

「4月24日の朝5時に情報をリリースしたところ、8時には目標金額の上限1500万円に達しました。ここまで注目を集めるとは完全に予想外でした」と同社COOの大浦学氏は振り返る。優れた技術やアイデアを持つベンチャー企業を支援するために同社を設立したが、その思いは結果として多くの投資家の心を捉えることになった。

第1号案件以降、今年6月までの1年強で手がけたプロジェクトは33件。そのうち29件が成立し、平均成約額は約3500万円、累計10億円を突破した。最近では募集して数分で目標金額に達するケースも多く、その注目度の高さがうかがえる。

では、現在すでに1万人を超えたという投資家たちは、果たしてどのようなポイントで企業の成長性を判断しているのか。

「基本的にはスケール性とユニーク性ですね。エッジが効いているほどプラスに見られるようです。多くの投資家の判断という集合知は、企業を見極める上で新しい価値基準になると期待しています」

今後は株式投資型クラウドファンディングから派生するビジネスにも取り組んでいく。

「どのようなベンチャーが成功するのか、科学的なデータを蓄積しながら、資金調達を果たした企業に対しては資金をどう活用するかについて、人材紹介をはじめさまざまな形でサポートしていきたいですね」

[会社概要]
設立/2015年11月
資本金/3億9,360万円(2018年7月現在)
所在地/東京都品川区
従業員数/42人
事業内容/株式投資型クラウドファンディング業務
(第一種少額電子募集取扱業者 関東財務局長(金商)2957号)

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https://fundinno.com/

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