経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

サイバーセキュリティを人間ドックのように診断 経営危機を未然に防ぐ 二宮英樹 オリエント

二宮英樹 オリエント

企業のセキュリティ課題を見つけ、情報漏洩や業務停止などのリスクを予防するサービスの提供を行っているオリエント。専門家に任せっぱなしにするのではなく、リスクを可視化して、企業内でコントロールができるよう教育する役割も果たしている。(雑誌『経済界』2024年12月号「総力特集 強い組織の流儀」より)

二宮英樹 オリエント
二宮英樹(にのみや ひでき) オリエント

大手製薬企業で活躍後、独立してサイバーセキュリティ分野に特化したオリエントを立ち上げ、現在は多くの大手企業をクライアントに持つ。

「ITの活用を経営や事業の強化につなげるために、セキュリティ対策は欠かせませんが、専門家にしか分からない技術領域の話が中心となり、多くの経営者の理解を深めることを困難にしていました。そこを分かりやすく可視化すれば、サステナブルな事業成長にもつながると考えたのです」

同社ではセキュリティ版人間ドックサービス「C‐Audit」を開発し、組織内部のセキュリティ課題を見つけ、事故や事件を未然に防ぐ提案を行っている。

「サービスの導入により、事業の重要度に合わせて優先すべき対応が明らかになります。事業の成功のために社内の専門家の能力を最大化し、強いチームであり続けることが可能になります。事業会社での経験も豊富なので、ツールや技術に寄り過ぎない、企業側に寄り添ったバランスの取れた助言にも定評があります」

同社は世界中の優れた専門家と連携し、オープンな知識提供にも力を入れている。今年度末に発売予定の専門書『CIBOK サイバー犯罪捜査・知識体系 第2版』では、経営視点から事業戦略とリスク管理のバランスを取るためのノウハウが書かれており、海外の専門家と共に二宮社長も執筆しているという。

「クライアントが自ら事業戦略に沿ったリスクコントロールができるよう育成していくこともわれわれの役目だと考えています」

今後はセキュリティの人間ドックを受けることが当たり前になるよう、サービスを普及していく。

「リスクの早期発見により、何かあった時でも損失を小さくし、事業の成長戦略の妨げにならないよう、貢献していきます」

同社ではセキュリティサービスのOEMやセキュリティ教育、アドバイザリーサービスの提供も行う。さらにはセキュリティ以外の分野で事業開発コンサルティングも手掛けている。

「守るだけでなく、攻めるという分野でも事業成長のご提案をし、サポートしていきます」 

会社概要
設立●2019年11月 資本金●1,000万円
本社●東京都千代田区
事業内容●サイバーセキュリティ診断、サイバー&DXコンサルティング、各種ソリューション提供
https://www.orient-t.net/